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美味しい「ごはんパン」のご飯配合率
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「ごはんパン」に入れるご飯の割合
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パナソニックの最新型ライスブレッドクッカー「GOPAN」(SD-RBM1001)の価格がかなり下がっているので、「GOPAN」を買ってもいいかな~という気にほんの少しなっていた。(結局、買ったのはタイガーのIH式ホームベーカリーだけど)

「GOPAN」で作った「お米パン」を食べたことがなく、小麦専用ホームベーカリーよりもサイズと騒音が大きくて、洗うのにも手間がかかる「GOPAN」を買うのは、やっぱり迷うものがある。
米粉100%の「米粉パン」は、今のホームベーカリーでも何回も作ったけれど、お餅を食べているような味なので、日常的に食べたいというほどではない。(おからを混ぜると、さっくりして、お餅っぽい味が消えて、とっても食べやすい)

「米粉パン」よりも、普通のホームベーカリーで作ることができる「ごはんパン」の方が、「お米パン」に近い気はする。
「ごはんパン」にご飯をたくさん入れるほど、お米パンに近くなるのでは?と思って、いろいろ調べてみると、「ごはんパンにおける最適炊飯米置換率(ちかんりつ)」を割り出した研究論文を見つけた。
この実験結果によると、「最適な炊飯米置換率は30%」。

ごはんパンにおける最適炊飯米置換率[奥西智哉,中央農業総合研究センター,農業・食品産業技術総合研究機構,2008 年]
-米粉パンでは、米粉の置換率の上昇とともにパン高さが低くなり,膨らみが悪くなることから製パン性が低下する。
-炊飯米置換率30%までのごはんパンは、小麦粉パンと同等あるいはそれ以上の製パン性を有する。
-炊飯米置換率10~40%のごはんパンは、官能試験の総合評価で小麦粉パンより有意に評価が高く、最適置換率は30%。
-内相の触感および硬さは10-30 %のごはんパンで有意に高く、20%が最適。
-味ともちもち感は、30%が最も高く、しっとり感と甘味は、40%までなら炊飯米置換率が高まるほど向上する。
-製パン材料に米粉を利用すると製パン性が損なわれるが、炊飯米(ごはん)を利用することにより同等以上の製パン性を維持しつつ、風味や食感が改善される。総合的に判断して、最適置換率は30%。
-ただし、小麦粉製パンに比べて生地の完成に時間を要さないが、反面、オーバーミキシングになりやすい。

(研究論文全文)
「炊飯米を生地に添加したパンの官能評価」(日本食品科学工学会誌 Vol. 56 (2009) No. 7 P 424-428,奥西 智哉,独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構食品総合研究所)

(置換率)
置変率10%)小麦粉225g:炊飯米53.8g
置変率20%)小麦粉200g:炊飯米107.5g
置変率30%)小麦粉175g:炊飯米161.3g
置変率40%)小麦粉150g:炊飯米215g
置変率50%)小麦粉150g:炊飯米268.8g

「置換率」は 「乾物重量換算」による。単純に小麦粉の重量を炊飯米の重量で置き換えた比率ではなく、炊飯米の水分を除いた米の重量で置換率を計算している。
この実験結果では、強力粉の一部を米粉にしても評価が低く、米粉よりもご飯を混ぜた方が良い。
実際、両方とも作ってみた経験からいえば、米粉入りよりもご飯入りの小麦パンの方が、もちもち感や甘みがご飯を感じさせるので、美味しいと思う。(個人の好みにもよるけれど)


うるち米ではなく、もち米を使って同様の実験をした研究論文もある。
「炊飯米(もち米)の添加がパンの物理特性に及ぼす影響」(村上, 陽子、静岡大学教育学部研究報告. 人文・社会・自然科学篇. 64, p. 159-173、2014-03)

<置換率>
無題

置変率10%)小麦粉225g:炊飯米50g(米の重量25g)
置変率20%)小麦粉200g:炊飯米100g(米の重量50g)
置変率30%)小麦粉175g:炊飯米150g(米の重量75g)
置変率40%)小麦粉150g:炊飯米200g(米の重量100g)

<実験概要>
- 炊飯したもち米を用いたパンの製パン性について検討
- 精白米(もち米),小麦粉パン,米粉パン,米飯パンの3種類間の比較
- 米飯パンにおける米飯と小麦粉の配合割合を検討
- 「米粉パン」:「福盛シトギミックス20A」(グリコ栄養食品)
- 「米飯パン」:小麦粉の一部を米飯で置換したパン。乾物重量換算での置換割合も同時に示した。

<実験結果>
- 製パン性:米飯パンは,20%添加までは従来の小麦粉パンと同等の製パン性。添加する米の形状は粉状(米粉)より粒状(米飯)の方が製パン性が優れている。
- 比容積:米飯の配合割合が高くなると減少。40%パンは特に比容積が小さく,パン内部の気泡膜も厚く,密に詰まった内相。
- かたさ:小麦粉パンが最も低い。米飯パンは米飯の配合割合の増加に伴い,かたさも増加。
- 凝集性(口中でのまとまりやすさを示すテクスチャー特性):小麦粉パンおよび炊飯米の配合割合が低い米飯パン(10%~30%パン)は比較的低い。
- 付着性:炊飯米の配合割合40%パンが最も高い。
- 焼色:米飯パンは焼き色が強く,明度や黄味が低下。


<ごはんパンの配合率>
上記2論文の実験では、もち米とうるち米の置き換え率が同じでも、お米(ご飯)の配合量が多少違うが大した差ではない。
置換率30%の場合の小麦粉とご飯(米)の量を計算してみた。

 1)小麦粉210g:炊飯米180g(米の重量90g)
 2)小麦粉175g:炊飯米150g(米の重量75g)
 3)小麦粉140g:炊飯米120g(米の重量60g)


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「ごはんパン」のレシピ
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<ドライイースト使用>
panasonicが公開している「ごはんパン」レシピでは、「ごはんパンコース」がある機種と無い機種でご飯の配合量が違う。
小麦粉210gに対して、「ごはんパンコース」がある機種なら、ご飯100g~200g、「ごはんパンコース」がない機種なら、ご飯100g~150g。

私のホームベーカリー(パナソニック製SD-BM101)には「ごはんパンコース」がない。
この機種は捏ねる力があまり強くない(と思える)ので、炊飯米が多いとモータに負担がかかりそう。
試しに、強力粉100g、冷凍していたごはん80gを使って、普通の食パンコースで焼いたところ、粉とご飯が少なすぎて形はいびつだったけれど、クラストは側面がしっかり茶色に焼けて厚い。これがクッキーみたいでとても美味しい。
クラムは、ご飯の甘みが出て、引きも強くて、柔らかくてもちもち。米粉パンよりも、ふんわり柔らか。GOPANのお米パンにだいぶ近いかも。

マジ超もっちもち☆HB☆ご飯deパン!![cookpad]
「ごはんパン」が話題になる前から人気があった定番レシピ。

ヨーグルトで超フンワリ♪ご飯パン1.5斤[cookpad]
ご飯がマックス☆残りご飯でパン1.5斤(ヨーグルトなし) [cookpad]
ヨーグルトを入れるレシピは、イースト使用量がかなり少ない。
ヨーグルトを入れないレシピの方は、ごはんの配合量がかなり多いので、お米パンみたいにもっちりするのかも。これは今度実験してみたい。


<ホシノ天然酵母使用>
今まで焼いた「ごはんパン」では、ホシノ天然酵母(バターなし)で作ったパンが、ドライイーストを使ったときよりも、はるかに美味しい。
私が使ったレシピは、『ホシノ天然酵母の焼きたてパンLESSON』の「玄米ごぱん」。
このレシピでは最強力粉を使っているけれど、私はいつも普通の白ご飯&強力粉(イーグルか国産小麦)で作っている。
ドライイーストよりも膨らみがよく、何よりお米の甘みが強くて、美味しい。
美味しすぎて、1斤ちかくをペロリと食べてしまったくらい。
レシピの砂糖の配合率ではあまりに甘すぎるので、砂糖を数割減らしてみると、ほんのり甘くて◎。
粉の味がしっかり味わえるパンは、冷凍してから解凍せずにそのまま食べても美味しい。
このごろは冷凍のまま食べるクセがついてしまって困る。


ホシノ天然酵母の焼きたてパンLESSON―からだがよろこぶたのしさとおいしさ (白夜ムック―白夜書房のレシピBOOK (No.170))ホシノ天然酵母の焼きたてパンLESSON―からだがよろこぶたのしさとおいしさ (白夜ムック―白夜書房のレシピBOOK (No.170))
(2005/01)
深本 恭正、深本 和美 他

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クックパッドでも「ごはんパン」レシピがいくつかある。(ホシノ天然酵母を使ったレシピは少ない)
ホシノ天然酵母でごはんパン[cookpad]


<参考情報>
ホシノ天然酵母は2倍量の水で種起こしをした場合、1週間以上経つと発酵力が落ちてしまう。
通常は2倍量のところを、1.5倍量の水で種起こしをすれば、1ヶ月くらい保存可能だそう。
HBの生種づくりコースでは、通常1回24時間のコースをもう1回続けて、合計48時間で生種を作る。
ホシノ天然酵母 種起こし(1.5倍)

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(非公開コメント受付中)

こんばんは!

ご飯パンにもやはり最適な比率があるんですね!とはいえ、私はご飯ぱんはあまり好きではないので、パン焼き器にご飯パンコースがあるけど、使ったことがありません。ご飯パンを食べるなら、お餅の方が好きだったりするので。

いつもホシノ天然酵母で作るのですが、いつも1週間で使い切れなくて捨ててしまうことが多いのですが、水の量を1.5にすれば1か月ももつなんて嬉しいです!早速やってみます。

私もバターはあまり入れたくないなあ…と思うので、オリーブ油を少し入れて焼くことが多いです。
 
Tea316さん、こんばんは。

これは面白いデータですよね。
ただ30%というのは、かなりご飯が多いので、捏ね不足だとご飯つぶが残るのが多くなりそうです。
私のパナソニックHBにはごはんパンコースがないのですが、普通の食パンコースでも天然酵母コースでも焼けるので、以前はよく焼いてました。
(最近は白ご飯をほとんど炊かないので焼いてませんが)
お餅も好きなのですが、小さいわりに結構重くて、糖質いっぱいだったりするので、薄く大きく引き伸ばしてお餅ピザにして食べてます。

今は白神こだま酵母を試しに使っているのですが、やっぱりホシノの方が失敗なくできて美味しいですね。
1ヶ月も生種が保存できるのは、便利でいいですね。ぜひお試しを!
私はパン種20gだけで普通に生種作って、1週間で2回焼いて使い切っては、別のイーストをいくつか使って、ローテーションしてました。

バターの代わりにオリーブオイルを入れると、膨らみが多少悪くなるので、ときどきプルーンピューレを使ってます。
油脂・砂糖ゼロでもわりとふっくら焼けて、プルーンの甘みと薫りが少し残って、美味しいです。
ホシノのときは、油脂なくてもそこそこふっくらしっとりするので、入れないことが多いですね。
油脂の代わりにマヨネーズが使えるらしいので、今度実験してみようと思ってます。
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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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