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【新譜情報】スティーヴン・ハフ ~ グリーグ/抒情小曲集
スティーヴン・ハフの新譜は、ピアノ協奏曲を録音したことのあるグリーグの《抒情小曲集》。
今までハフが録音してきた小品集は、いろんな作曲家の作品を集めたコンセプト・アルバムが多い。
特定の作曲家のピアノ独奏曲ばかり集めた作品集なら、ショパン、リスト、モンポウ、モーツァルト、フランク、シューベルト、ボウエン。
その中でも、1つの作品だけを録音したものはなく、今回のアルバムは《抒情小曲集》だけなので、珍しい。

グリーグ:抒情小曲集 スティーヴン・ハフグリーグ:抒情小曲集 スティーヴン・ハフ
(2015年04月10日)
スティーヴン・ハフ

試聴ファイル(hyperion)
HMV、towerreordとも、4月中に発売予定。hyperionのウェブサイトの情報では、5月5日。
hyperionサイトにある試聴ファイルは、1曲あたり冒頭から1分間。"Arietta"ならほぼ全曲、曲によっては半分近く聴ける。


グリーグは特に好きというわけではなく、すっかり忘れた頃に聴くのがピアノ協奏曲。
hyperionサイトにある《抒情小曲集》の試聴ファイルを聴くと、北欧の凜とした透明感や大自然を感じさせる《ピアノ協奏曲》とは違って、ほのかに温もりのあるハフの音色だとノクターンのような暖かな夜の音楽みたいに聴こえる。
曲によっては、ピアノ協奏曲を連想するようなフレーズが出てきたりする。
どちらかというと、寒かった冬よりも、少し暖かくなってきた春の夜に聴くのに似合っている。

ハフの”Arietta”は、打鍵は硬いのに、響きは柔らかくて、夢のなかのように軽やかでふんわり優しい。
弱音は過剰な繊細さに耽ることなく、音が沈み込んで篭ったりせずクリアで、すっ~と抜けていくように響く。
温もりのある音は明るい色調で、鬱々とした陰りのある暗さは、ほとんど感じない。
若干速めのテンポで緩急の変化はかなりついているけれど、粘り気ない歌いまわしでさっぱりとした叙情感。重たくなくて、とても聴きやすい。


以前聴いたリヒテルとギレリスの録音よりも、ハフの方が私の好みに合っているせいか、どの曲も好きに慣れそうな気がしてくる。
試聴ファイルでは、かなり多くの部分を聴けるんだけど(CD録音時間の1/3くらい)、だんだんCDで最初から最後まで通して聴きたくなってきた。この分だとCDを買うのは間違いなし。


《抒情小曲集》の録音と言えば、すぐに思い出すのは、リヒテルとギレリス。
ロシアの大ピアニスト2人がなぜかこの曲の録音を残していた。
ギレリスは1974年のスタジオ録音、リヒテルは1993年のライブ録音。
リヒテルとギレリスの”Arietta”は、弱音が沈んでいくせいか、陰翳のある叙情感を感じるので、私にはちょっと重たい。(ギレリスの方がタッチが柔らかく、鬱々して暗い気がする)

Sviatoslav Richter plays Grieg Lyric Pieces - Op.12 No.1 'Arietta'



Gilels plays 20 Grieg Lyric Pieces - (I)




リヒテルの優雅に舞うような”Sommerfugl(蝶々)”。
Sviatoslav Richter plays Grieg Lyric Pieces - Op.43 No.1 'Butterfly'



ギレリスの録音では、"Ensom vandrer(孤独なさすらい人)"のような寂寥感漂う曲が特に印象的。
(この曲に限らず、どの曲でも鬱々とした暗さが漂っている気がするけど)
Grieg Lyric Pieces Book III, Op.43 - 2. Solitary traveller


tag : グリーグ スティーヴン・ハフ

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こんばんは。
抒情小曲集、好きなんです。
以前に書いたかもしれませんが、リヒテルのリサイタルに行った時、演目が当日発表だったのです。シューベルトのソナタでもやるのかと思ったら、オール抒情小曲でした。かなりズッコケたことは言うまでもありません。でもそのおかげで、この曲に親しむようになりました。
セッション録音ではギレリスがいい。
ハフのディスク、よさそうですね。
 
芳野達司様、こんばんは。

リヒテルの抒情小曲集、たしかブログに書かれていましたね。
私も何かコメントしたような記憶があります。

リヒテルは、晩年にこの曲集だけのリサイタルを時々していたようですね。
リヒテルとギレリスなら、リヒテルの方が聴きやすいです。
ギレリスの演奏には、なぜか鬱々とした暗さを感じてしまいます。

ハフは、ショパンでも何でもそうなのですが、ロマンティックな曲でも叙情感はさっぱりしてます。
「蝶々」は好きな曲なのですが、ハフはタッチが強くてちょっと元気すぎるかも...。
この曲は、リヒテルの方が柔らかく優雅で好きです。
こんばんは。
リヒテルの抒情小曲集のディスクは持っていないので、生演奏以外では初めて聴きました。
たまらなくいい。
こうしてさんざん酔っ払った夜に聴くと、、、心が洗われるようです。
こういう音楽があると思うと人生もまあまあかなと感じます。
 
芳野様、こんばんは。

このリヒテルの音源もライブ録音ですね。
晩年のリヒテルのライブ録音はいろいろ聴きましたが、この抒情小曲集はとりわけ良いものの一つではないでしょうか。

リヒテル自身は、「弾いている時は楽しいが、録音を聞くと”グリーグの新鮮さ”がない」とか、ご不満だったようですが..。
実演はその場限りで消えていくものなので、ピアニスト自身が楽しく弾いていれば、聴くほうも楽しんで聴けますから、それでいいのではないかと思いました。
こんにちは!
ハフの新しいアルバムは抒情小曲集なんですね。
私はアンスネスの演奏で、いくつか聴きましたが、全曲通して聴いたことはありません。
早速試聴してみましたが、ハフらしいクリアなきらめく音色でスタイリッシュなグリーグだなあと思いました。
でも私はもうちょっと素朴な感じのほうが好きかも…とも思います。これはアンスネスの影響かもしれませんが(苦笑)。
この中ではリヒテルが好きです。
 
Tea316さん、こんばんは。

ずいぶん昔、アンスネスのヤナーチェク作品集を聴いてとても良かったので、若い頃のCDは何枚か買いました。
グリーグは持っていませんが、”素朴”なグリーグなら、北欧の澄んだ空気と水を連想するような透明感と瑞々しさがあるような感じがします。

「抒情小曲集」は全部で60曲以上ありますから、私も全曲聴いたことはないです。
全曲録音となるとちょっとマニアックかも。有名な「アリエッタ」や「蝶々」とかを抜粋して弾く人がほとんどですね。

そう言われてみると、ハフはスタイリッシュと言えますね。
速いテンポと硬めのタッチで音がくっきり立ちあがって、きらきら煌いてますし、後味爽やかなので、これならCD買ってしまいそうです。
私にはリヒテルの叙情感が少し重たく感じますが、陰翳や微妙なニュアンスのある弱音は、リヒテルらしいですね。
yoshimiさん、こんにちは。

ご紹介いただいたプラッゲのアルバムを聴いてから
小品集をいろいろ聴きたいなと思い始めました。
グリーグの抒情小曲集も好きです。
おっしゃるように、春の夜聴くのによさそうですね。
yoshimiさんが記事で時々ご紹介下さるハフ。
このアルバムも聴いてみたいです。
 
ANNAさん、こんにちは。

ハフの抒情小曲集は、叙情感がさっぱりとして、もたれないところが私の好みに合っていました。
リヒテルやギレリスは、陰翳が濃く情感も重たいので、同じ曲でも随分印象が違います。

小品集には、同じ作曲家による連作・組曲ものとオムニバスものがありますが、曲が短くて、作風にも変化があるので、構えずに聴けるところがいいですね。
ハフの小品集は、オムニバスの方が多く、選曲がユニークなので、知らない作曲家や曲が聴けるのが良いところです。
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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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