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レフ・オボーリン ~ チャイコフスキー「舟歌」とソロ録音
レーゼルの新譜『楽興の時~ピアノ小品集』に収録されていたチャイコフスキーの《舟歌》が妙に気に入ってしまった。
どうにも合わないチャイコフスキーの曲でも、レーゼルのさっぱりした表現と叙情感ならちょっと違った曲に聴こえる。

リヒテル、プレトニョフ、アシュケナージといったロシア人ピアニストの《舟歌》をYoutubeの音源で聴いてみても、ロシア的憂愁たっぷりというか、私には情感過多で重過ぎる。
モスクワ音楽院でアシュケナージとレーゼルが師事したレフ・オボーリンが弾く《舟歌》は、テンポが頻繁に伸縮しているわりに、憂愁もどんよりべったりしていないので、これくらいの叙情感なら私でも大丈夫。(レーゼルの方がずっとインテンポでさっぱりした情感)

Lev Oborin plays Tchaikovsky The Seasons: June "Barcarole".


Lev Oborin plays Tchaikovsky The Seasons: October "Autumn's Song".


オボーリンの録音は、ソロ・室内楽とも音質が悪く、音が割れたり篭ったりしていて聴きづらいし、廃盤が多くて入手できなかったりするので、今までしっかり聴いたことがない。
最近は、SACDや来日公演時にNHKでセッション録音したものが出ているので、それならストレスなく聴けるらしい。

リヒテルやギレリスとは違ったタイプのピアニストだったらしく、弟子のアシュケナージが語ったところによれば、「旧ソ連では強靭なタッチでスケール大きな演奏をするピアニストが好まれ、オボーリンのような優雅で流麗で自然体の演奏をする人はあまり認められなかったのです。」
レフ・オボーリン[伊熊よし子のブログ]


オボーリンのソロ録音はいくつか出ているけれど、今すぐ入手できるのは次の3枚くらい。

レフ・オボーリン 1963年2月 東京録音
1963年のNHKによるセッション録音なので、音質は良さそう。(試聴ファイルがないので確認できないけど)
バッハ、ベートーヴェン、ショスタコーヴィチが入っているし、伊熊さんや↓のCDレビューが良いので、聴いてみたくなる。

レフ・オボーリン 1963年2月 東京録音 (Lev Oborin in Tokyo 1963)レフ・オボーリン 1963年2月 東京録音 (Lev Oborin in Tokyo 1963)
(2014/1/20)
レフ・オボーリン (ピアノ)

試聴ファイルなし

<収録曲>
1. J.S.バッハ : 半音階的幻想曲とフーガ BWV903
2. ベートーヴェン : ピアノ・ソナタ 第31番 変イ長調 Op.110
3. ショパン : マズルカ 第25番 ロ短調 Op.33の4 / マズルカ 第51番 イ短調 (遺作)
4. ラフマニノフ : 前奏曲集 Op.32 ~ 第10番 ロ短調 / 第5番 ト長調 / 第12番 嬰ト短調
5. ショスタコーヴィチ : 24の前奏曲 Op.34 ~ 第10番 嬰ハ短調 / 第22番 ト短調 / 第12番 嬰ト短調
6. ハチャトゥリヤン : トッカータ

6位:オボーリン(ピアノ) レフ・オボーリン 1963年2月東京録音伝説的なロシアピアノの巨匠による、知られざる凄演[CD屋さんが選んだ「クラシックCDアワード 2014上期」]


レフ・オボーリン/メロディア・マスターピース・コレクション
『レフ・オボーリンの芸術』という3枚組CDから、協奏曲を除いて、ソロ録音だけ抜粋したもの。
1950年代前半の録音集なので、古めかしくてひび割れとかあるけれど、音自体は明瞭に聴こえる。


レフ・オボーリン/メロディア・マスターピース・コレクションレフ・オボーリン/メロディア・マスターピース・コレクション
()
レフ・オボーリン

試聴ファイル(allmuic.com)
原盤は、『Russian Piano School Vol.13 Lev Oborin』
<収録曲>
ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第31番変イ長調Op.110
ショパン/ピアノ・ソナタ第3番ロ短調Op.58
ブラームス/4つのピアノ小品Op.119
スクリャービン/ピアノ・ソナタ第2番嬰ヘ短調Op.19「幻想ソナタ」
録音:1969年(モスクワ)、スクリャービンのみ1970年(レニングラード)



Lev Oborin - Brahms - 4 Klavierstücke, Op 119


Lev Oborin - Scriabin - Piano Sonata No 2 in G-sharp minor, Op 19



Russian Piano Tradition - Igumnov School Lev Oborin
1930~50年代の録音なので、音質が悪くかなり古めかしい。
Russian Piano Tradition - Igumnov School Lev OborinRussian Piano Tradition - Igumnov School Lev Oborin
(2009/6/9)
Lev Oborin

試聴ファイル(allmusic.com)

<収録曲>
Beethoven: Ecossaises (6) for piano, WoO 83 (spurious)
Beethoven: Piano Sonata No. 2 in A major, Op. 2/2
Chopin: EtudeOp.25/3 & 5, Mazurka No. 30(Op. 50)
Chopin: Piano Sonata No. 3
Listz: Hungarian Rhapsody, for piano No. 2 (the 'original' No. 2)
Tchaikovsky: The Seasons, for piano, Op. 37: June (Barcarolle), November (Troïka), December (Christmas)


<参考情報>
オイストラフとオボーリンのベートーヴェンの「クロイツェル」と「春」のSACD[Classical CD Information & Reviews]
オーディオメーカーのESOTERIC(エソテリック)が最近発売したSACDハイブリッド盤は、音質が見違えるように向上しているとのこと。
特に、オボーリンのピアノは、「端正で深みのあるタッチや,落ち着いた品格を感じるソノリティは,CDからは聴くことのできなかったもの」。
このCDは1枚5500円ほど。熱烈なファンでは全然ないので、買って聴こうという気にはなれない。
ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第5番&第9番 巨匠オイストラフの遺した大名盤が、ついにSACD化(amazon)

tag : チャイコフスキー オボーリン ベートーヴェン ブラームス

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(非公開コメント受付中)

こんばんは
ある会合(飲み会)の席で、ある紳士(80代)と話していたときに、音楽の話題になり、わたしが「ピアニストでは誰が一番好きですか?」と聞いたところ、すかさず「オボーリン!」とおっしゃいました。
その時には、オボーリンを知らなかったので、「東京録音」と「クロイツェル」を購入しました。その紳士は、実際に聴いたことがあるような話でした。
この「舟歌」いいですね。これくらいの情感は、このようなメロディーではいい気がします。あまりにも、やりすぎると演歌調になってしまいます。
優雅で品良く感じます
passoさん、こんばんは。

オボーリンが好きという方なら、随分昔からのファンなのでしょうね。
オイストラフのピアノ伴奏者というイメージしかなく、音質があまり良くない録音が多いので、もうひとつピンと来るものがありませんでした。
「東京録音」はセッション録音なので、音は良さそうですね。
「舟歌」はロシア人ピアニストにしては、情感がべったりせずに、優雅で格調高いところがありますね。
レーゼルがモスクワ音楽院で師事したいと思ったのも、わかるような気がしました。
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クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

愛聴するのはベートーヴェンとブラームス、それにバッハ。ロマン派ならリスト。​さらに現代(20​世紀)の音楽を探検中。特に好きなのはピアノ音楽(ソロ、コンチェルトに室内楽)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなピアノ曲:ベートーヴェン/ピアノ・ソナタ第30・31・32番,ピアノ協奏曲第3番&第4番。ブラームス/ピアノ協奏曲第1番&第2番、ヘンデル変奏曲、後期ピアノ作品集。バッハ:パルティータ、フランス組曲、イギリス組曲

好きなヴァイオリン曲:バッハ・ベートーヴェン・ブラームスのヴァイオリンソナタ(ピアノ&ヴァイオリン)、シベリウス/ヴァイオリン協奏曲

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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