2015_08
15
(Sat)14:00

コープランド/エミリー・ディキンソンの詩による歌曲(ピアノ伴奏版/管弦楽伴奏版) 

《アパラチアの春》で有名なコープランドは、数は多くはないけれど、《ピアノ協奏曲》や《ピアノソナタ》に小規模な独奏曲など、いくつか残している。
現代アメリカの有名な作曲家のなかでは、アイヴズのピアノ作品はどうにもとっつきが悪かったけれど、コープランドは多少はとっつきが良く(曲によってかなり違う)、一番聴きやすいのはバーバー。

コープランドを初めて聴いたのは、ドーン・アップショウの初期のベストアルバムらしき『花の挨拶』に収録されていた有名な《エミリー・ディキンソンの8つの詩による歌曲》の一曲、”The World feels dusty”(世界は塵のような)。
この歌曲集には、「8つの詩」と「12の詩」の2種類の作品があるらしく、調べてみると、歌曲が12曲あるのはピアノ伴奏版で、8曲しかないのが管弦楽伴奏版。
最初にピアノ伴奏版を書いて、その後で管弦楽曲伴奏版に編曲している。
聴く比べてみると、ピアノ伴奏よりも(管楽器を多用した)オーケストラ伴奏の方が空間的な広がりがあって、現代的な乾いた叙情感や黄昏れた明るさがあって、意外と清明な感じがする。
どちらというと、ピアノ作品より歌曲の方が親近感を感じるところがあって、じんわりと染み透るような味わい深さがある。

ドーン・アップショウは、ヴォルフ指揮セントポール室内管弦楽団の伴奏なので、8曲のみ。
"The World feels dusty"は、日が沈んでいくように、どことなく侘しげな明るさが漂う。

Copland : "The World feels dusty"

歌詞(梅丘歌曲会館「詩と音楽」)


Copland : "Heart, we will forget him"
(performed by Dawn Upshaw and the Saint-Paul Chamber Orchestra conducted by Hugh Wolff)

歌詞(梅丘歌曲会館「詩と音楽」)

"Nature, the Gentlest Mother"は、管楽器の音色やリズムが生き生きとして、タイトルどおり自然の息吹溢れるように明るく、温もりと安らぎを感じる曲。

Copland : "Nature, the Gentlest Mother"

歌詞(梅丘歌曲会館「詩と音楽」)


アップショウの《エミリー・ディキンソンの8つの詩による歌曲》が収録されているコープランド作品集。
こちらは曲集名が”12 Poems of Emily Dickinson”となっているけれど、収録されているのはオケ伴奏版の8曲。

Copland: Old American SongsCopland: Old American Songs
(2005/6/6)
Thomas Hampson (Baritone),Hugh Wolff (指揮), Saint Paul Chamber Orchestra (オーケストラ), Dawn Upshaw (Soprano)

試聴ファイル



バーバラ・ボニーによる《エミリー・ディキンソンの12の詩による歌曲》全曲。ピアノ伴奏はアンドレ・プレヴィン。
Barbara Bonney: The complete "12 poems of Emily Dickinson" (Copland)


全曲の訳詩(梅丘歌曲会館「詩と音楽」)

タグ:コープランド アップショウ ボニー

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2 Comments

passo  

ディキンソンの世界

友人からディキンソンの詩を勧められて読んでみたところ、どの詩もすんなりと入ることができてとても気に入っています。
快活さと孤独感が交る詩は、思うようにならない辛さと、少女らしい可愛らしさがあって、とても共感できるものです。
バーバラ・ボニーさんの歌声はとても素晴らしいですね。歌曲として聴くと、また違った世界が広がりそうです。これからCDをいろいろ借りて聴く予定。しばらく、ディキンソンちゃんの世界に夢中になりそうです。
ありがとうございました。

2015/08/17 (Mon) 20:23 | EDIT | REPLY |   

yoshimi  

コープランドの歌曲はいいですね

passoさん、こんばんは。

私は、あいにく詩心は全くないので、歌曲を聴くといっても、もっぱらメロディの方を聴いてますが、コープランドの歌曲は、ディキンソンの詩の世界と上手く合っているような気がしました。
ボニーの声は、濁りがなく透き通るような美しさと気品があって、いいですね。

2015/08/18 (Tue) 02:27 | EDIT | REPLY |   

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