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ミケランジェリ ~ ショパン/バラード第1番、スケルツォ第2番
一時期ミケランジェリのCDコレクターをしていたので、結構いろいろ録音は聴いていたのに、全く聴いた覚えのないのがショパンの《バラード第1番》と《スケルツォ第2番》。

最近初めて聴いたミケランジェリのバラードとスケルツォには驚き。
背筋がゾクゾクっとするような甘美な陶酔感と、怜悧な冷たさの両方を感じてしまった。
緩徐部分のテンポとアーティキュレーションも独特で、かなり特異なショパンに私には思える。
ため息をつくような柔らかな弱音には、(ツィメルマンが指揮振りで演奏したコンチェルトのように)やや病的に思えるくらいに、幽玄というか妖しげな繊細さが漂っている。
クールな美音には妖艶さと同時に金属的な怜悧な鋭さと冷たさが肌に触れるような怖さがある。(この冷たさはラヴェル風な気がしないでも)
フォルテで盛り上がっていくところは、硬質の力強いタッチで釘を打ち込むように鋭く、緩徐部の弱音とのコントラストが鮮やか。
華やかで哀愁を帯びたロマンティックな演奏とは異質で、耽美的なピアノの音と怜悧さに漂う魔力的な魅力に幻惑されてしまう。


ミケランジェリ ショパン バラード第1番 op.23



FEDERICO CHOPIN.- Scherzo Nº 2 in Flat minor Op. 31



ミケランジェリのクールな美音を聴くなら、DG盤の8枚組BOXセット。
ミケランジェリのCDコレクターをしていた7年前くらいに購入し、その後蒐集熱もすっかり醒めて処分してしまったのに、保存しておいたWAVファイルでショパン(とドビュッシー)を聴いてから、バカな私は同じBOXセットを買い直したのだった。
(WAVファイルを音楽CDにコピーしても、プレスした市販CDよりも早く劣化すると聴いたことがあるので)

The Art Of Arturo Benedetti MichelangeliThe Art Of Arturo Benedetti Michelangeli
(2003/04/08)
Arturo Benedetti Michelangeli

試聴ファイル

<収録曲>
モーツァルト:ピアノ協奏曲第13番、第15番、第20番、第25番
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番、第3番、第5番「皇帝」、ピアノ・ソナタ第4番
シューベルト:ピアノ・ソナタ第4番D.537
ショパン:マズルカ(抜粋)、前奏曲第25番、バラード第1番、スケルツォ第2番
シューマン:謝肉祭、ウィーンの謝肉祭の道化
ブラームス:4つのバラード
ドビュッシー:前奏曲集第1巻・第2巻、子供の領分、映像第1集・第2集
(収録曲リスト/HMV)

tag : ショパン ドビュッシー ミケランジェリ

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(非公開コメント受付中)

こんばんは。
ショパンのスケルツォ2番を最初に聴いたのはアルゲリッチで、しばらく好んでいました。何年かしてこのミケランジェリ盤を手に取り、まったく違う世界を突きつけられてショックを受けたことは、今でもありありと覚えています。今思うと、ショパンにしては仰々しすぎる感もなくはないですが、ひとつの音楽としてみたら、やはりこれは立派なもの。バラードもしかり。これらの演奏を聴いてしまうと、他のピアノが生ぬるく感じてしまうのが難点です。
 
芳野様、こんばんは。

スケルツォ2番は、俗っぽい感じがするのでさほど好きな曲ではないのですが、ミケランジェリが弾くと、耽美的な美音と独特のアーティキュレーションで、いつものイメージとは全然違って面白く聴けました。
ショパンらしいとは言えないのかもしれませんが、ロマンティックなショパン苦手の私としては、ショパンとは異質な(と思える)世界が気に入ってしまいました。
バラードもいいですね。これまたショパンらしくないアラウのドイツ的(?)な骨太の演奏が好きなのですが、全く方向性の違ったミケランジェリにも惹かれます。(でも、アラウの自然体みたいな演奏の方がやっぱり好きですが)
指回りが悪いところはいくつかありますが、音色とソノリティは完璧にコントロールされているのでしょう。
こんにちは。

ミケランジェリは割と好きなんですが、CDはあまり聴いたことがないんです。手元にあるのもドビュッシーくらいだと思います。あとシャコンヌも良かったですね。録音が悪いのが残念ですが。何となく、若い頃のベロフとタイプ的に似ていると思います。技巧派で、クリアーな美音という点が。実はベロフも好きなんです。

ショパンは苦手な作曲家なんですが、ミケランジェリの演奏はベタベタした感じが少なくて聴きやすそうですね。
 
かかど様、こんばんは。

ミケランジェリの録音のうち、EMI盤のシャコンヌが一番好きですね。
たしかに音は悪いですが、あれほど隙もなく透徹された演奏はそうそう聴けないような気がします。(音質が良い点でキーシンのシャコンヌの方をいつも聴いてますが)

ベロフも以前CDコレクターしてました。ドビュッシーは新旧2種類の録音がありますね。
確かに2人とも美音ですが、音の質やアーティキュレーショはかなり違うように思います。
ベロフの方が力感・重量感のある硬質なタッチで、アーティキュレーションも変わったクセはなくて明晰ですし(ミケランジェリよりは直線的)、ミケランジェリのような弱音の耽美性はなくクリアに聴こえます。

ミケランジェリのショパンの方は、私は特異なものを感じますので、好みは分かれるのではなかろうかと。
ベタベタ情緒過剰なショパンが好きではない人には、聴きやすいかもしれませんね。
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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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