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墓じまい
面倒を見る人がいなくなることが確実な家のお墓のことが気がかりで、いつか「墓じまい」しなければ..とずっと考えていた。
墓じまいについて調べてみると、お参りする人も継承者もいない無縁墓のことが載っている。
草ぼうぼうで荒れ放題のお墓や、強制撤去された無縁墓の墓石だけが集められた”無縁墓地”の写真を見ると侘しい気分になる。
無縁墓に納められていた遺骨は、無縁仏だけが納骨される墓地内の「無縁塔」(供養塔)に移されるという。
こういう無縁墓にならないように、ちゃんと墓じまいしておかないといけない。

墓が捨てられる ~無縁化の先に何が~[クローズアップ現代、2014年10月8日放送]
お墓を継ぐ人がいない・跡取りがいない・無縁墓(むえんぼ)になるのが心配 [お墓はなくてもだいじょうぶ]
墓じまい、墓守の後継なく…手続き代行業者も登場[ヨミドクター]

家の墓じまいの時期としては、故人全ての三十三回忌を終えて弔い上げになった時が良さそうに思える。
先日の法事の時、菩提寺のお坊様に聞くと、墓じまいのタイミングは年忌とは関係ないとのこと。
それに、墓じまいは元気なうちにするのが良いというアドバイスをよく見かけたので、それなら出来る限り早いうちに墓じまいすることにした。

いろいろ情報を探してわかったのは、墓じまいは思いのほか厄介なこと。
1)お墓は更地の状態に原状回復して、墓地管理者に返還する。
2)墓石などを全て撤去して更地にする費用は、1㎡あたり10万~15万円。敷地・接道条件などによってさらに費用がかかる。石材業者によって費用も大きく変わる。
3)お墓からお骨を取り出す前に、僧侶がお墓の「閉眼供養(魂抜き)」をする。(寺院墓地ではなくて、公営・民営霊園の場合は、しない人もいるらしい)
4)お墓に収めているお骨の行き先を決める。
5)お墓のある自治体の市役所へ「改装許可申請書」を提出して、改葬許可を得る必要がある。

家のお墓の面積は5㎡なので、単純計算して撤去費用は50万円...というわけではない。
面積が大きければ単価は下がるので、20~30万円くらいだろうか?
さらに、閉眼供養の際にお布施&御車料、新しい納骨先への納骨費用が必要。
納骨先は、今の霊園(公営墓地)内にある合葬墓か、菩提時の納骨塔のどちらか。
全ての費用を見積もると、トータルで少なくとも30万円は軽くかかりそうなので、だんだん頭が痛くなってきた...。

ともかくお墓のある公営霊園の組合事務所に電話をして、改葬(墓じまい)手続きと費用を確認したところ、私のケースでは費用をほぼ免除することが可能だと言う。
1)数十年前に払い込んでいた墓地使用料(12万円ほど)は、長期使用のため1/6だけ返還される。(3年間分前払いの維持費は返還されない)
2)霊園内のお墓の撤去費用は、10万~20万円くらい。ただし、墓地使用料の返還分を放棄すれば、組合側でお墓の撤去・原状回復作業を行い、墓地利用者の費用負担はゼロ。
4)組合が行うお墓の撤去作業は、委託先の石材業者が行う。これには閉眼供養(魂抜き)も含まれるが、宗派は指定できないし、立ち会いもできない。立ち会いたい場合は自分で閉眼供養をすること。
5)お骨を同じ霊園内の合葬墓へ納骨する場合は、(他の墓地等から改葬する場合の)改葬特例の基本使用料(5体まで5万円)が免除される。ただし、個別安置(10年)(5体まで容器1つに格納、10万円)や記名板への記名(1体10万円)は有料。
6)改葬許可申請~お骨取り出し・お墓撤去が全て完了するまで、約2ヶ月。
7)組合側で市役所に改葬許可申請を行い、許可を取得するので、使用者は必要書類を揃えて組合に送付するだけで良い。(一般的には必要な)お骨の改葬先の受入証明書も不要。
8)今年度までの申請に限って、墓石(軸石)は霊園内に移設される。設置スペースがなくなるため、来年度以降の申請分の墓石は保管できない。

さすがに公営霊園だけあって、費用負担なしで墓じまいできるとわかってびっくり。改葬許可申請も組合がしてくれるので、使用者側の手間はほとんどかからない。(親がこの公営霊園を選んでおいてくれて良かった)
閉眼供養で宗派が指定できず、立ち会いもできないことが気にならないことはないけれど、お墓が撤去される前に最後のお墓参りには行っておきたい。
お骨の行き先は、現状では本骨と胴骨が菩提寺の納骨塔と霊園墓地に分散しているので、歩いていけるくらいに近くにある菩提寺にまとめることに。
この納骨塔はお寺の境内の敷地内にあり、外観は大きなお墓。
無宗教的でシンプルなデザインのモニュメントみたいな納骨塔とは違って、”お墓”参りしていると言う気分になる。
それに、霊園には電車とバスを乗り継いで行っていたのに、菩提寺ならいつでもすぐにお参りできるのが何より良いところ。
通常の納骨料&回向料は、1体につき4万円。お寺の本堂に安置するための位牌もすでに作って永代供養料も納めているので、今回は3体で合計4万円で良いとのこと。
納骨・永代供養に係わる費用は今回で最後。これからは年忌法要とお盆・お彼岸の合同法要をきちんとすれば良い。

自分で法事をしたりお墓をみることになってよくわかったのは、お墓の維持管理費やお盆・お彼岸や年忌法要時のお布施に戒名料・永代供養料など、仏事関係の費用はバカにならないこと。
実態として、お布施というのは、「気持ち」でするものではなく、お寺や地域ごとに相場があるので、包む額が少なすぎてはいけない。
今年は2つの年忌法要が重なっているので、1回の法要にまとめたけれど、お布施は1回分ではなくて、2回分包むもの。
数えてみると、この11年間に自分で行った法事が7回、4年後と5年後に年忌法要を1回づつしなければならない。
五十回忌の法要ができるとは限らないので、三十三回忌が終わると弔い上げ。一つの区切りがついてほっとする。
これで無事に墓じまいできれば、お墓とお骨が無縁仏になったら...という心配をせずにすむ。
その一方で、お盆とお彼岸には数十年間欠かさず行っていた霊園へのお墓参りをしなくてもよくなるというのには、淋しい気がしてきた。
自分では気が付かないうちに、お墓に愛着?のようなものを持つようになっていたのかも..。
今墓じまいしていいものかどうか、ちょっと考えてしまった。
とはいっても、遅かれ早かれいつかは墓じまいしなければならないのだから、自分の手でお墓とお骨の行き先を確実に決められるうちにしておくのが一番。


[2016.2.8 追記]
天気予報を見ると7日がお天気だったので、お墓が撤去される前に行った最後の墓参り。
霊園行きの臨時バスが最寄駅から出ているのが、日曜日と祝日だけ。お墓参りをする人が多くて、バス2台がほぼ満席だった。
いつもどおり、お花にお供え(お餅、チョコレート、バナナ、お茶)を持参し、線香を焚いて、草むしりをして、墓石と霊標にお水を掛ける。

撤去後の墓石(軸石)は、霊園内の無縁墓地内に移設されるというので、無縁墓地も見に行った。
継承人不明で撤去された無縁墓の軸石は、大きさや年代がかなりまちまちで、山のように積み上げられている。
無縁墓の中にあったお骨を収める納骨塔もある。
階段の上に並べられている軸石もあり、こちらは新しいものが多い。たぶん墓じまいによって撤去された軸石が多いのではないかと。
今年度中にお墓が撤去される予定なので、軸石はこの階段に並べられるに違いない。
来年度から軸石は保管できないので、廃棄されるはず。
軸石が残っていても、お参りすることはないし、魂抜きをしているので、宗教的な意味はない。
それでも、名前が刻まれた軸石がここにずっと残っているというのは、ほっと安心するものがある。

[2016.2.21 追記]
お墓の撤去が19日に完了したと霊園から電話連絡あり。
21日朝9:30にお骨を引き取りに行く。3体の胴骨なのでとても重くて、バスと自転車で運ぶのがちょっと大変だった。
同日午後2時に、菩提寺に納骨。日曜日なので、私の前後に法要が数件続けてあるため、ご住職も奥様もとても忙しそうだった。
無事納骨が終わり、全てのお骨を菩提寺にまとめたことになる。
もうお墓の心配をする必要がなくなって安心だし、3月のお彼岸の合同法要に間に合ってよかった。

<関連情報>
お墓を処分「墓じまい」の手順[All About]
墓じまい・改葬の流れとアドバイス[遺骨ラボ]
墓じまい3割にトラブル!親族間のもめ事が大きな障害に![PR TIMES]

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Author:yoshimi
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クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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