フォイオレンティーノ ~ バッハ/パルティータ第1番、フォーレ/夢のあとに(ピアノ独奏版)

忘れた頃にふと聴きたくなる晩年のフィオレンティーノのピアノ。
必ず聴くのは、バッハ『パルティータ第1番』と、彼自身のピアノ編曲によるフォーレ『夢のあとに』。
軽やかタッチででさりげない繊細さと気品に満ちた美しいパルティータを聴くと、とても幸せな気分になれる。
どうしてこんなに優しく心に触れるようなピアノを弾けるのかしらん?
フィオレンティーノの弾くパルティータの魅力には、今まで聴いたどのパルティータもかなわないくらい。

Sergio Fiorentino: Partita n.1 (Bach)



ラフマノノフのような濃厚なロマンティシズムにクラクラしてしまう『夢のあとに』。

Fiorentino plays Fauré Après Un Rêve



この2曲が収録されているのは、晩年のベルリンレコーディングだけを集めたBOXセット『Sergio Fiorentino Edition Vol.1 :The Berlin Recordings 1994-97』。
幅広いレパートリーを持つフィオレンティーノなので、シューマン、ショパン、リスト、バッハ、シューベルト、フランク、スクリャービン、ドビュッシーなど多彩。
「驚異的なテクニック。輝きのある地中海人らしい音色。信じられないほど軽やかで明晰。」(ロンクイッヒ)、「ロマン的情緒と実直さを併せ持ち、さらに名人芸も堪能できる。紙一重の領域で音楽の均衡が保たれていて刺激的」(近藤嘉宏)という評どおり、晩年のフィオレンティーノの名人芸のようなピアノが聴ける。
この2曲以外で特に好きなのは、《バッハ=フィオレンティーノ編曲/無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番 BWV1001(ピアノ独奏版)》、《フランク=バウアー編曲/プレリュード、フーガと変奏曲 ロ短調 Op.18》、《シューベルト/即興曲集D899》。他にも素敵な演奏がいっぱい。
フィオレンティーノはブラームスもレコーディングする予定だったのに、直前に脳卒中で急逝してしまったのが本当に残念。

若い頃の録音を集めたVol.2はリスト作品集Vol.3はラフマニノフ作品集Vol.4もリリース予定

『Sergio Fiorentino Edition Vol.1 :The Berlin Recordings 1994-97』
Berlin Recordings-Fiorentino Edition Vol. 1Berlin Recordings-Fiorentino Edition Vol. 1
(2012/01/10)
Fiorentino





たまたま見つけたのは、若い頃に録音した《ラ・カンパネラ》(1958年録音)。
宝石が煌くように華やかで流麗。
あまりにも軽やかに難なく弾いているので、若い頃からリストとラフマニノフを得意としていたというのも納得。

Liszt Paganini Etude n3 : La Campanella - Sergio Fiorentino (1958)



<過去記事>
フィオレンティーノ ~ バッハ/パルティータ第1番

タグ:フィオレンティーノ バッハ フォーレ

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コメント

yoshimiさん、こんばんは。
数年前、私がフィオレンティーノというピアニストと出会うきっかけとなったのが、yoshimiさんの記事で紹介されていたパルティータ第1番の録音でした。
プレルーディウムを聴いて忘れられなくなった。心を掴まれたのでした。
いつ聴いても、優しく語りかけてくるようなピアノの音に、心が安らぎます。

 

ANNAさん、こんばんは。

フィオレンティーノのパルティータ、とても素敵ですね。
(それまではマイベストだった)アンデルシェフスキの方が色彩感と立体感があって鮮やかな演奏ですが、フィオレンティーノの優しく語り掛けてくる渋い魅力のあるピアノにすっかり惚れ込んでしまいました。
本当に”心を掴まれ”てしまいますね。

彼は編曲もできる人なので、編曲ものも素敵でした。
無伴奏ヴァイオリンソナタ第1番のピアノソロは、もともと無伴奏曲が苦手なので、原曲よりも好きです。

こんにちは。

パルティータは好きな曲なので色々なピアニストの演奏を聴いてきましたが、なかなか決定盤といえるCDが無いですね。ヴェデルニコフと高橋悠治は良かったですが、グールドとシフとペライアはまあまあ、ワイセンベルクは技に走ったメカメカした演奏で個人的にはイマイチでした。テクニックと音楽性の両方が求められる作品なので、弾き手にとって難しいのかなと思います。

フィオレンティーノのパルティータ、すごく良いですね。優美で気品があって、チャーミングで。タッチもレガートとノンレガートが織り交ざる感じで、ユニークですね。

バッハはグールド以降、ノンレガートのタッチでパラパラ?弾かれることが多いですが、個人的には首を傾げることが多いです。グールドのバッハって面白いですけど、彼が「ピアノにおけるバッハ演奏の大家」みたいに言われる風潮にはかなり違和感があります。ヴェデルニコフやアンデルジェフスキの流麗なレガートを駆使した演奏の方が昔ながらの正統派のバッハ、という感じで、聴いてて(良い意味で)安心感がありますね。

 

かかど様、こんばんは。

フィオレンティーノ、あまり知られていませんが、ロマンティックな美しさと名人芸みたいな渋さで聴かせてくれます。

今のところ、パルティータの全集盤はヴェデルニコフがマイベストというところでしょうか。
久しぶりに聴き直したフェルツマンも、美しい色彩感と凝った装飾音が鮮やかでいいです。
選集ならアンデルシェフスキ。全集録音してくれたら、これがベストになるかも。でも、なかなか出ません。彼の奏法は、レガートとノンレガートのバランスが良いように思います。
曲別に言えば、1番がフィオレンティーノ(とアンデルシェフスキ)、2番がソコロフ、6番がエゴロフ、というところですね。
(3,4,5番はほとんど聴かないので特に拘りありません)

高橋悠治は廃盤のためプレミアムが乗っているので、いまだ購入するには至らず。と書いていて、Youtubeをチェックしたら、全集音源ありました。
聴いてみると、残念ながら私の好みとはちょっと違いましたけど。
グールドのバッハは面白いとは思いますが、私とはすこぶる相性悪く、シフ(最近のライブ録音の方)とペライア(昔は好きでしたが)は変なクセがなくて、聴きやすいと思います。

私もクリスピーなノンレガートのバッハは好きではないのですが、例外的にフェルツマンは色彩感が非常に美しく流麗で、こういうノンレガートなら全然大丈夫です。
レガートといっても、ケンプみたいにほとんどレガートの演奏は少なくて、ノンレガートも取り入れた演奏が多く、そちらの方が聴きやすく感じます。
今はノンレガートでもレガートでも、どちらの奏法とも受け容れられる時代ですので、音楽として魅せられるものがあれば、それで良いのではないかと。

高橋はyoshimiさんの好みに合いませんでしたか。やはりノンレガートの演奏ですが、グールドの縦ノリの演奏と違って曲線的というか、しなやかさがあってそこが私は好きです。パルティータもですが、なぜか高橋の1970年代の録音は廉価盤が出ていないCDが結構ありますね。ベートーヴェンやドビュッシー、あとバッハのクラヴィーア協奏曲集などなど。どれも聴いてみたいのですが、紙ジャケ盤はちょっと価格が高騰してますね。

フェルツマンもいいですね。彼のゴルトベルクはちょっとやり過ぎに感じますが、パルティータはテンポや装飾音の入れ方など、バランスが良いと思います。

アンデルジェフスキは、レパートリーを絞って一曲一曲をブラッシュアップしていくタイプの演奏家ですので、全集は録音しないかもしれませんね。彼にもポリシーがあると思うので仕方がないかもしれません。ただ、ライブでは2番は弾いてますが。ライブ盤にも入ってますし、Youtubeにも動画がありますが、やはり素晴らしい演奏です。こういうのを聴くと、どうしても全集を聴きたくなってしまいます。

 

かかど様、こんにちは。

高橋悠治のパルティータは、ノンレガートのタッチに重みと粘りがあって、フレージングもゴツゴツしていますので、ノンレガートなら、もっと切れの良い方が好みでした。
録音がデッドなのも聴こえ方に影響している気はします。
でも、声部の弾き分けはくっきり明瞭ですね。

グールドのタッチは、楽章によってかなり違っていて、緩徐系の曲では細やかな起伏がかなりついてますね。
高橋悠治の方が歌い回しはさっぱりしているように感じます。
急速系は、グールドは確かにクリスピーで直線的ですので、(子ネズミが走り回っているみたいで)面白くはありますが、好きではありません。
こちらは高橋の方がタッチも旋律の流れも美しいですね。

高橋録音は少し集めましたが、紙ジャケ盤は1枚持ってます。パルティータよりも残響多めで音質いいです。
収録されている曲では、ベートーヴェンの31番ソナタも良かったですが、それ以上にメシアンのカンテヨジャーヤが切れ味鋭く、これは凄い!です。

フェルツマンのゴルトベルクは、昨日初めて聴いたのですが、あまりに面白くて、気に入ってしまい、CD買いました。
もともとゴルトベルクという曲・演奏に対する拘りはないので、編曲版だと思って聴けます。

アンデルシェフスキのイギリス組曲の完成度はとても高いように思いました。
これからも深化していくでしょうから、パルティータも新規・再録音してくれたら嬉しいですね。

衣替えしたのですね!

こんにちは。
フィオレンティーノはYoshimiさんに教わったピアニストですが、世の中広いもので彼を好きなファンは数多くいるようですね。このあいだのオフ会でそんな話がでました。
まずは「夢のあとに」、聴きました。柔らかいです。

春遠からじ...ですから

芳野さま、こんにちは。

フィオレンティーノのファン、意外にあちこちにいらっしゃるのですね!
若い頃(60年代前後)に多数の録音を出していましたが、どちらかというと、Piano Classicsから数年前に出たBOXセットで初めて彼のピアノを聴かれた方が多いのではないでしょうか。
でも、リストとラフマニノフがお好きな方なら、昔の録音から聴いていらしたかもしれませんね。

自作自演の「夢のあとに」、とってもメロウです。
シャンソンかジャズバラードっていう感じでしょうか。
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yoshimi

Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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