ニコラス・マッカーシー『ソロ~左手のためのピアノ編曲集』

以前にどこかでインタビュー記事を読んだ記憶がある左手のピアニスト、ニコラス・マッカーシーが初のソロアルバムを昨年リリースしていた。

ソロ~左手のためのピアノ編曲集 ソロ~左手のためのピアノ編曲集
(2015/9/18)
Nicolas Mccarthy

試聴ファイル
CD紹介文(HMV)

<収録曲>
エイナウディ/マッカーシー編:I Giorni
マスカーニ/マッカーシー編:『カヴァレリア・ルスティカーナ』より間奏曲
プッチーニ/マインダース編:私のお父さん
ベッリーニ/フマガッリ編:清らかな女神よ
ラフマニノフ/マインダース編:ヴォカリーズ
リスト/ジチー編:『愛の夢』第3番
ショパン/ゴドフスキー編:練習曲 第3番ホ長調『別れの曲』
ショパン/ゴドフスキー編:練習曲 第12番ハ短調『大洋』
スクリャービン/シミーロ編:練習曲 第12番嬰ニ短調『悲愴』
スクリャービン/シミーロ編:練習曲 嬰ハ短調 Op.2-1
スクリャービン:2つの左手のための小品 Op.9~第2番『夜想曲』
アール・ワイルド:ガーシュウィンによる7つの超絶技巧練習曲~第3番『私の彼氏』
ガーシュウィン/マッカーシー編:サマータイム
ブルーメンフェルト:左手のための練習曲 変ニ長調 Op.36
R.シュトラウス/マン編:明日 Op.27-4
ヘス:夜想曲

試聴したところ、左手だけの演奏にしては、線がしっかりして豊かな音量で重層感があるので、曲によっては左手だけで弾いているとは思えない。
原曲を聴き慣れているせいか、ゴドフスキー編曲「別れの曲」は、原曲に音が足されていたり、左手と右手の音が時間差で打鍵されていくところが、少し気にはなる。
それに「大洋」の方は、両手の演奏と比べると、やはり力感・量感・スピード感が少々不足気味のように感じないでもない。
でも、テンポの遅いロマンティックな曲(《ヴォカリーズ》や《愛の夢》とか)や、もともとピアノ原曲がない歌曲の編曲版なら、それほど気になるところもなく普通に聴ける。

収録曲のなかで好きなのは、エイナウディ《I Giorni》(メロディが綺麗)、ラフマニノフ《ヴォカリーズ》、スクリャービン《練習曲Op.8 No.12「悲愴」》、ワイルド《ガーシュウィンによる7つの超絶技巧練習曲》、シュトラウス歌曲《Morgen》。
特に、もともと原曲が好きなスクリャービンのエチュードは、パッショネイトでダイナミック。
もう少しスピード感があったらさらにいいけど、低音域と高音域の間を頻繁に跳躍するので、これ以上速く弾くのは難しそう。


Scriabin Etude Op 8 No.12 Nicholas McCarthy


Etude No.3 'The Man I Love'-Gershwin Arr Earl Wild




アルバムには収録されていないバッハ=ブラームス編曲《左手のためのシャコンヌ》。
Nicholas McCarthy - J. S. Bach: No. 2 Partita in d minor Chaconne - J. Brahms arr. for left hand



バッハ=グノー編曲《アヴェ・マリア》の左手用編曲版があるのは、全然知らなかった。(原曲:平均律曲集第1巻第1番ハ長調BWV846「プレリュード」)
編曲者は、名だたる作曲家たちに左手用のピアノ曲を委嘱した、あの左手のピアニストのパウル・ヴィトゲンシュタイン。
Works associated with Paul Wittgenstein”というリストを見ると、《アヴェ・マリア》だけでなく、短い曲が多いけれど、左手用のピアノ曲をいろいろ編曲している。(原曲の一部抜粋やピアノ伴奏部分だけとかもある)

Ave Maria-Bach/Gounod Arr Wittgenstein



タグ:マッカーシー スクリャービン ガーシュウィン ブラームス

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好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

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好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

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