ベロフ ~ シューマン/クライスレリアーナ 

2016, 08. 04 (Thu) 12:00

躁鬱的な浮き沈みを感じるせいか、体質的に合わない気がするシューマンの音楽。
それにしては、好きな曲と演奏はわりと多い。交響曲4曲にピアノ協奏曲・ヴァイオリン協奏曲、ピアノソロなら《クライスレリアーナ》、《幻想小曲集》、《子供の情景》、ハープのような美しい響きの《ペダル・フリューゲルのための練習曲》に、神秘的な「予言の鳥」と技巧鮮やかな「トッカータ」とか。
モーツァルトやショパンよりは、好みに合う部分が多いのかも。

今まで聴いたシューマンの録音で一番強烈な印象を受けたのは、20歳頃のミシェル・ベロフが弾いた《クライスレリアーナ》。
黒光りする鋼のように太く強靭で弾力のある音色で力強くガラスのように研ぎ澄まされた明晰さと、蒼々とした瑞々しい叙情感が清々しい。
特に、急速系の短調の曲は、激しさと緊張感に満ちて、「鮮烈」と評されるのも納得の演奏。
ベロフの演奏があまりにインパクトが強すぎて、他の演奏をいろいろ聴いても、やはりベロフに戻ってしまう。

シューマン:クライスレリアーナ、森の情景シューマン:クライスレリアーナ、森の情景
(2016/1/27)
ベロフ(ミシェル)

試聴ファイル

第1曲 ニ短調:きわめて感動的に
第2曲 変ロ長調:心をこめて、あまり速くならぬように
第3曲 ト短調:きわめて興奮して
第4曲 変ロ長調:非常にゆっくりと
第5曲 ト短調:非常に生き生きと
第6曲 変ロ長調:非常にゆっくりと
第7曲 ハ短調:非常に急速に
第8曲 ト短調:速く、そしてたわむれるように
※曲目リストを見ていたら、短調に挟まれている長調は変ロ長調のみ。初めて気が付いた。

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4 Comments

かかど  

こんにちは。

この時期のベロフのピアノは非常に好きで、CDも結構集めています。シューマンは苦手で、クライスレリアーナも特に好きな曲ではないんですが、この演奏はかなり印象に残っています。ザクザクキレキレの技巧とクリアーな美音で、シューマンらしい幻想性は希薄ですが、私にはかえってそれが聴きやすいのかもしれません。最近、CDが再発されたようですが、幻想曲の入ったCDも同時に出ているのを知って驚きました。ベロフがシューマンの幻想曲を録音していたのは知らなかったので。幻想曲はアラウの演奏がダントツで好きなのですが、ベロフも聴いてみようかな、と思っています。

ベロフというとドビュッシーが定番ですが、メシアンも素晴らしいですね。バルトークとストラヴィンスキーは音色が軽くて個人的にはちょっと期待外れでしたが。

2016/08/04 (Thu) 20:25 | REPLY |   

yoshimi  

 

かかど様、こんばんは。

若かりしベロフは、量感・力感のある音と集中力・緊迫感・凝縮感があって、あの頃のベロフでしか弾けない演奏のように思います。
ベロフのドビュッシーはタッチが強すぎて、耳が痛くなりそうなのですが、DENONの再録音は、シャープなタッチでも響きが綺麗なので、聴きやすいですね。
最近、再々録音を出したようですが、これは未聴です。
他には、メシアン、プロコフィエフとか聴きましたが、プロコフィエフのソナタ集は、もともと曲が好きなこともあって、彼の音色とタッチが似合っているように思いました。

2016/08/04 (Thu) 20:48 | EDIT | REPLY |   

芳野達司  

こんにちは。
私も昔からシューマンは好きで、シンフォニーや歌曲などと並んでピアノ曲はよく聴きます。
ベロフにクライスレリアーナの録音があるとは知りませんでした。若い頃のベロフはとてもいいから、これは興味津津です。

2016/08/11 (Thu) 15:06 | EDIT | REPLY |   

yoshimi  

 

芳野様、こんにちは。

苦手意識のあるシューマンなんですが、好きな曲って結構多いのです。
クライスレリアーナは特に好きなのですが、ベロフの演奏は若いベロフが生身でぶつかっているような凄みを感じます。
ぜひお聴きになってください。

2016/08/11 (Thu) 19:15 | EDIT | REPLY |   

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