デュシャーブル ~ ブラームス作品集 

2016, 10. 20 (Thu) 18:00

今度手に入れたデュシャーブルの録音は、1989年に録音したブラームス作品集(Erato盤)。
収録曲は、《パガニーニ変奏曲》、《3つのインテルメツォ Op.117》、《2つのラプソディ》、《主題と変奏》の4曲。

Brahms: Paganini Variations
(17 Aug. 2005)
François-René Duchâble



試聴ファイルが見つからなかったので、Youtubeの音源で《主題と変奏》以外を聴いてみた。
《パガニーニ変奏曲》はそれほど速いテンポではなく、技巧の鮮やさを強調するスリリングなところは薄い。
《3つのインテルメツォ》と《2つのラプソディ》は、ルバートを抑制してインテンポに近く、わりと淡々とした表現でさっぱりとした情感。
私の好きなカッチェンとレーゼルの弾くブラームスとは方向性が違っていたので、もう一つピンとこなかったけど、ベタベタ情緒過剰なブラームスというわけではないので、CDで聴いてみることに。

CDで聴くと、厚い響きに覆われて緩い起伏の旋律のなかから抑制された情感が立ち上ってくる渋~いブラームス。
ゆったりとしたテンポで一音一音踏みしめるような明瞭なタッチで、和音も単音も全ての音が良く鳴り、そのなかからメロディアスな主旋律や副旋律がそれぞれ明瞭に聴こえてくる。
意外にも聴き込むほどに味わい深さが感じられて、噛みしめるような語り口から情感がじわ~っとにじみ出る渋さがなんとも言えない。

特に、試聴できなかった《主題と変奏》は、他の曲と違って最初聴いた時から素晴らしく、この演奏だけ聴けただけでCDを手に入れた甲斐があったくらい。
弦楽六重奏曲の編曲版なので、ブラームスの他のピアノ独奏曲よりも和音の響きがかなり厚い。
重厚な和声の響きに覆われているのに混濁感はなく、弦楽六重奏のように、ピアノでも各パートの旋律が明瞭に弾き分けられているので、ポリフォニックな立体感と重層感がある。
アルペジオやスケールがカスケードのように響くなかを和音が力強く主旋律を弾き、これがとてもドラマティック。対照的に緩徐部は柔らかい弱音でゆったりと優しい。
デュシャーブルらしい構築性にドラマ性と(センチメンタルではない)情感が一体となったようなとても素敵なブラームス。

DUCHABLE plays BRAHMS Paganini Variations, Rhapsodies Op.79, Klavierstücke Op.119 (1981)



<余談>
せっかく買ったCDなのに、パソコンのCD/DVDドライブがカチャカチャなったり、ひび割れた雑音みたいな音が途切れ途切れに聴こえるだけで、まともに再生できない。
DVDに続いて、またも不良品?と思ってステレオで聴くと、ちゃんと再生できる。
原因は、CDにインプットされている信号が弱い?か、CD/DVDドライブの性能に問題があるかのどちらからしい。
テストのために使った別の音楽CDのうち、以前使っていたパソコンでは再生できたWarner盤でも同じ現象が起こったので、やはりこのパソコンのドライブに問題があるに違いない。
結局、全然使っていないソニーのDVDプレーヤーがあったので、これを新たに買ってきたケーブルでパソコンのLINE入力端子に接続したら、ちゃんと再生できる。
それに、フリーソフトの「Sound Engine Free」を使えば、録音してWAVファイルでも保存できた。
これでXアプリで聴けるし、バックアップファイルもできたし、眠っていたDVDプレーヤーも活用できたし、そのうえパソコンのCDドライブで再生するよりも音が良いし、無駄になったものが何もなくて良かった。

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