バルトーク/ミクロコスモス第6巻
2016-10-28(Fri)
カッチェンがモノラル録音したバルトークの《ミクロコスモス》を聴き直していたら、ガーシュウィンの《ピアノ協奏曲》やリゲティの《エチュード》を連想するようなジャジーな曲がいくつかあって、とっても面白い。
カッチェンは第6巻のうち8曲だけしか録音していなかったので、第6巻全曲録音した音源を探すと、Youtubeでユーディナの音源を見つけた。
古い録音なのに音質がとてもよく、Yudinaらしい張りのある力強く鋭いタッチが冴えている。
Maria Yudina plays Bela Bartok Mikrokosmos Book VI, 6 (140-153)
<Mikrokozmosz/ミクロコスモス 第6巻(140~153)>(1926-39年作曲)(ピティナの楽曲解説)
140. 自由な変奏曲 / 140. Free Variations
141. 主題と鏡像形 / 141. Subject and Reflection (1:28~)
142. 蝿の物語より / 142. From the Diary of a Fly (2:38~)
143. アルペッジョの分奏 / 143. Divided Arpeggios (4:02~)
144. 2度と長7度 / 144. Minor 2th and Major 7th (6:03~)
145. 半音階的インベンション / 145. Chromatic invention (9:46~)
146. オスティナート / 146. Ostinato (11:48~)
147. 行進曲 / 147. March (13:59~)
148~153. ブルガリアのリズムによる6つの舞曲 / 148~153. Six Dances in Bulgarian Rhythm (15:39~)
※( )内の時間は、音源↑の開始時間。
昔書いた記事を調べてみたら、第5巻と第6巻は7年前にヤンドーの録音をNMLで全曲聴いていた。(すっかり忘れていた)
《ミクロコスモス》は、リズム感が面白く、変拍子にオスティナート、シンコペーション、スタッカート、etc.と、奏法のバリエーションがいろいろあり、特に第5巻と第6巻は書法・リズム・旋律とも格段に込み入っている。
第6巻No.140~147はいくつかの短いリズムの反復と、数パターンの音型を断片的につなぎ合わせたような旋律がオスティナート的に展開していく。作り自体は幾何学模様みたいに無機的なところを感じさせるのに、シンプルな旋律がとてもメロディアスに聴こえてくる。
《蝿の物語より》は、蠅がちょこまか空中を飛び回っているようなイメージ?想像していたら、蠅のグロテスクな姿が目の前に浮かんできて、気持ち悪くなってきた...。
《2度と長7度》の和声は、ピアノ独奏曲の《夜の音楽》みたいにソノリティがネットリ妖艶でファンタスティック。
《ブルガリアのリズムによる6つの舞曲》の第5曲(21:16~)は、ガーシュウィンの《ピアノ協奏曲》(1925年)の旋律にそっくりなメロディがいくつか出てくる。
リゲティの《エチュード》第4番”Fanfares”(1985年)では、第6曲(22:14~)によく似たメロディとリズムが使われている。(もしかして、バルトークへのオマージュ?)
それ以外の曲もジャジーな雰囲気がかなり漂っていて、下手なジャズのオリジナルを聴くよりずっといい。
昔はリゲティもガーシュウィンも聴いていなかったので、今になって意外な繋がりを発見できて面白い。
ユーディナの《ミクロコスモス》のCDを探しても、"Legacy of Maria Yudina Vol. 2"は第6巻のうち5曲収録、そのうち1曲が《ブルガリアのリズムによる6つの舞曲》第2番。
CLASSOUND盤も第5巻と第6巻を収録しているけれど、録音時間が10分未満なので、抜粋録音。
どうやら、↑の音源はMelodiya盤らしく手に入れるのは難しそう。
<過去記事>
バルトーク/ミクロコスモス
※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
カッチェンは第6巻のうち8曲だけしか録音していなかったので、第6巻全曲録音した音源を探すと、Youtubeでユーディナの音源を見つけた。
古い録音なのに音質がとてもよく、Yudinaらしい張りのある力強く鋭いタッチが冴えている。
Maria Yudina plays Bela Bartok Mikrokosmos Book VI, 6 (140-153)
<Mikrokozmosz/ミクロコスモス 第6巻(140~153)>(1926-39年作曲)(ピティナの楽曲解説)
140. 自由な変奏曲 / 140. Free Variations
141. 主題と鏡像形 / 141. Subject and Reflection (1:28~)
142. 蝿の物語より / 142. From the Diary of a Fly (2:38~)
143. アルペッジョの分奏 / 143. Divided Arpeggios (4:02~)
144. 2度と長7度 / 144. Minor 2th and Major 7th (6:03~)
145. 半音階的インベンション / 145. Chromatic invention (9:46~)
146. オスティナート / 146. Ostinato (11:48~)
147. 行進曲 / 147. March (13:59~)
148~153. ブルガリアのリズムによる6つの舞曲 / 148~153. Six Dances in Bulgarian Rhythm (15:39~)
※( )内の時間は、音源↑の開始時間。
昔書いた記事を調べてみたら、第5巻と第6巻は7年前にヤンドーの録音をNMLで全曲聴いていた。(すっかり忘れていた)
《ミクロコスモス》は、リズム感が面白く、変拍子にオスティナート、シンコペーション、スタッカート、etc.と、奏法のバリエーションがいろいろあり、特に第5巻と第6巻は書法・リズム・旋律とも格段に込み入っている。
第6巻No.140~147はいくつかの短いリズムの反復と、数パターンの音型を断片的につなぎ合わせたような旋律がオスティナート的に展開していく。作り自体は幾何学模様みたいに無機的なところを感じさせるのに、シンプルな旋律がとてもメロディアスに聴こえてくる。
《蝿の物語より》は、蠅がちょこまか空中を飛び回っているようなイメージ?想像していたら、蠅のグロテスクな姿が目の前に浮かんできて、気持ち悪くなってきた...。
《2度と長7度》の和声は、ピアノ独奏曲の《夜の音楽》みたいにソノリティがネットリ妖艶でファンタスティック。
《ブルガリアのリズムによる6つの舞曲》の第5曲(21:16~)は、ガーシュウィンの《ピアノ協奏曲》(1925年)の旋律にそっくりなメロディがいくつか出てくる。
リゲティの《エチュード》第4番”Fanfares”(1985年)では、第6曲(22:14~)によく似たメロディとリズムが使われている。(もしかして、バルトークへのオマージュ?)
それ以外の曲もジャジーな雰囲気がかなり漂っていて、下手なジャズのオリジナルを聴くよりずっといい。
昔はリゲティもガーシュウィンも聴いていなかったので、今になって意外な繋がりを発見できて面白い。
ユーディナの《ミクロコスモス》のCDを探しても、"Legacy of Maria Yudina Vol. 2"は第6巻のうち5曲収録、そのうち1曲が《ブルガリアのリズムによる6つの舞曲》第2番。
CLASSOUND盤も第5巻と第6巻を収録しているけれど、録音時間が10分未満なので、抜粋録音。
どうやら、↑の音源はMelodiya盤らしく手に入れるのは難しそう。
<過去記事>
バルトーク/ミクロコスモス
※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。