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【新譜情報】レーゼル ~ ブラームス/ピアノ独奏曲全集Ⅰ~Ⅴ(UHQCD)
最近、次々とレーゼルの新録音やリイシュー盤がキングレコードから出ている。
今回は、旧東ドイツ時代の1972年に録音したブラームスの『ピアノ独奏曲全集』の再発売。
”全集”といっても、《ハンガリー舞曲集》(ソロ・連弾とも)や《主題と変奏》はもともと録音していない。

全集から数曲抜粋したリイシュー盤2枚(これは購入せず)が数年前に出たのに続いて、今回はUHQCDの全集盤として5巻に分けて11月2日に発売。
1枚1400円で分売するより、全集BOXで出してくれた方が割安になるので私は買いやすい。
期間限定の特典付きなので、UHQCDシリーズを3枚買えば1枚プレゼントしてくれるから、4枚買えば全集が揃うことになる。

ブラームス:ピアノ独奏曲全集Vブラームス:ピアノ独奏曲全集V
(2016/11/2)
ペーター・レーゼル

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「従来の高音質ディスクよりさらに原盤に忠実な音を再現する」というUHQCDについては、全然知らなかった。
「UHQCDとは?」(メモリーテック社ホームページ)
UHQCDは普通のCDプレーヤーで聴けるし価格も安いのは良いところだと思う。
SACDと比べてどちらの音質が良いのかは私にはわからない。今使っているCDプレーヤーは10年以上前に購入したSACD非対応機なので、これを買い替えない限り、SACDを買う意味はない。

すでに既発盤全集を持っているので、初めはこのシリーズを追加購入する気は全然なかった。
UHQCDの説明書きを読むと、そんなに良い音なんだろうかとちょっと興味を引かれたので試聴してみた。
「音質の比較の差は再生環境に影響されます。」と注意書きがあるけれど、PCの外付けスピーカーで聴いても、音質が違うのはわかる。ヘッドフォンを通して聴くと、さらに違いがよくわかる。(かなりハイエンドな機種なら”マスタークオリティに極めて近いサウンド”が聴けるのだろうけど)
昔から出ているBerlinClassics盤でも、音が鮮明で、残響も電気的なところがなくて音はかなり良いと思う。少なくとも大きな不満を感じることはない。
UHQCDは、音の輪郭が柔らかくなり、残響に微妙な揺らぎがあり、す~っと自然に減衰していくようにフェードアウトしていく。そのせいで、残響が少し短くなっているけれど、残響は多ければ良いというものでもないし、余計な残響が減ってすっきり。旋律の起伏が細やかになって微妙なニュアンスや表情の変化が聴きとりやすい。多彩になっている。
それに、既存盤よりも音が少し軽やかで、煌びやかさも少なくなって、音色の色彩感の微妙な違いもわかるようにあり、落ち着いたアコースティック感がある。

既発盤の方は、音の輪郭が明確だけど音が少し硬くて耳にきつく響く。響きが多少クリアでも、響きが直線的で残響がなかなか減衰せず、音が伸びっぱなしな感じ。それに打鍵にかなり力感があるせいか、音が重たい。
特に、既発盤では強奏時の打鍵のアタック感が強すぎて、ヘッドフォンで聴いていたら耳が痛い。
UHQCDでは、打鍵に力感があって音も大きいのだけど、音の圧力感が下がったからか、音の硬さが減ったせいか、ボリュームを上げても、耳が痛くならない。音も少し軽くなっている。
それに、既発盤ではあまり感じなかった音のくぐもりとか陰翳があって、これがブラームスに良く似合う。

謳い文句通り、UHQCDの方が音にアコースティック感があり、長かった残響も減衰により自然に消えて、音響的にすっきりして、立体感と奥行きが増している。
演奏の印象が大きく変わることはないけれど、確かに音はかなり良くなっているし、私の好みに合っているようで、演奏自体が好きな上に、この音を聴いているととても心地良い。
演奏自体が変わっているわけではないのに、この音で聴けばきくほど、演奏の奥行きや深さが増しているように感じる。
ブラームスは今までカッチェンの録音を聴くことが多かったけれど、この音ならレーゼルの録音ももっと聴きたくなる。
ステレオで聴けばさらに良い音に聴こえるかも...と思って、まず「ピアノ小品集」(Op.76&Op.116)と《2つのラプソディ》を収録した第Ⅳ巻と《後期ピアノ作品集》(第V巻)を早速注文。さらに買うなら、《ヘンデル変奏曲》&《パガニーニ変奏曲》の入っている第Ⅲ巻。これで好きなUHQCDが1枚プレゼントされるので、残りの1枚を買うと全集が揃う。少なくとも今年中に4枚は手に入れたい。

カッチェンのブラームス録音も、『DECCA録音全集』のリマスタリングが私の好みの音ではなかったので、UHQCDならずっと良い音で聴けるのかもしれない。
試しにブラームスとベートーヴェンのうち何枚かをUHQCDで出してくれたら聴いてみたい。

ついでに、数年前に再発売された抜粋盤『ドイツ・シャルプラッテン・コレクション レーゼルのブラームス』も再度試聴してみた。
これは抜粋盤(全2巻)なので、好きな曲がほとんど入っておらず、未購入。
こちらもリマスタリングし直しているので、BerlinClassics盤よりは音の輪郭が柔らかくなって響きもまろやかで聴きやすい。
でも、UHQCDと比べると、音の減衰感があまりなく、音の微妙なニュアンスとか細部の響きが直線的というか平板な感じがするので、UHQCDの方が響きも表現も立体感と奥行きがあるように聴こえる。

ペーター・レーゼル ドイツ・シャルプラッテン・コレクション レーゼルのブラームス1ペーター・レーゼル ドイツ・シャルプラッテン・コレクション レーゼルのブラームス1
(2016/11/2)
ペーター・レーゼル

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<参考情報>
「ドイツ・シャルプラッテンの名盤50タイトルが高品質UHQCDでリリース! 」(タワーレコード)
<特典:CD3:1プレゼント・セール実施>
本シリーズ全50タイトルの中から3枚ご購入の方、全員にお好きなタイトル1枚をプレゼント。
本シリーズ商品に封入の応募券3枚集めて、ご応募された方全員にプレゼント致します。
応募締切:2017年11月末日消印有効
(キングレコード)

<関連記事>
レーゼル ~ ブラームス/ピアノ独奏曲全集Ⅳ&Ⅴ(UHQCD)(2016.11.07)


tag : ブラームス レーゼル

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Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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