2017_01
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(Wed)18:00

エイミー・ビーチのピアノ作品 

今年が生誕150周年にあたる米国の女性作曲家エイミー・ビーチ(1867年~1944年)。

エイミー・ビーチ(陽の当たらなかった女性作曲家たち・6) 石本裕子[Women's Action Network]
このミニ伝記を読むと、ビーチが生まれた時代が違っていたか、それとも音楽活動に理解がある母親をもっていたら、ピアニストと作曲家としての名声もはるかに高くなっていたのかもしれないと思わせられる。
ビーチは、調性感を色として感じる「共感覚」(SYNESTHESIA/シネステシア)を持っていたという。

ビーチの曲は昔聴いたことがあるような気がしても、全然記憶に残っていない。
ビーチの録音は多くはないけれど、ピアノ作品集は、カーステン・ジョンソン(Kirsten Johnson)がスイスのGuildレーベルに録音(全部でCD4枚)している。
NMLとamazonで試聴してみると、演奏時間が数分の小品やそれを数曲組み合わせた組曲形式のものが多い。
べースは、少し明るく軽やかなブラームス風で、そこに(曲によって)リストやショパンを融合したみたいな優美でロマンティックな作風。
和声は密度が高いわりに、ピアノの響きは重たくはなく、憂いを帯びたしっとりした音色と叙情感。
少し滲んだような感じのレトロ感のあるピアノの響きがソノリティが作風に良く似合っている。
ロマン派風の聴きやすい曲とはいっても、強いインパクトがあるというわけではないし、何曲も続けて聴いていると感覚的に似たような音色や曲想が多いので、ちょっと飽きてくる。

ピアノ作品で演奏時間が長いのは、ピアノ協奏曲(約40分)と《バルカンの主題による変奏曲》(約30分)。
《バルカンの主題による変奏曲》は、(陰鬱ではない)静謐さとしっとりした叙情感があり、変奏曲としては、変奏のパターンが似通っているので単調な感じはする。

Amy Beach Piano Concerto. Joanne Polk, pianist




ピアノ協奏曲の録音も少なく、ナクソス盤は代表作”Gaelic Symphony”とのカップリング盤。
Gaelic Symphony / Piano Concerto
(2014/3/25)
Kenneth Schermerhorn (指揮), Nashville Symphony Orchestra (オーケストラ), Alan Feinberg (Piano)

試聴ファイル


hyperionが2月(または3月)に発売予定の新譜は、”The Romantic Piano Concerto”シリーズとして、ビーチ、シャミナード、ハウエルという3人の女性作曲家のピアノ協奏曲集。
ビーチのメモリアルイヤー記念ではなく、3月8日の国際女性デーにちなんだ企画らしい。
もしビーチのピアノ協奏曲のCDを買うとすれば、シャミナードとハウエルの異なる作風の協奏曲も聴ける方がいい。

『ピアノ協奏曲集~エイミー・ビーチ、ドロシー・ハウエル、セシル・シャミナード』
(2017年02月10日発売予定)
ダニー・ドライヴァー、レベッカ・ミラー&BBCスコティッシュ交響楽団

試聴ファイル(hyperion)


Beach, Chaminade & Howell—Piano Concertos—Danny Driver (piano), BBC SSO & Rebecca Miller




エイミー・ビーチ/ピアノ作品集(Amy Marcy Beach : Works for Piano)[あそびの音楽館]
ビーチのピアノ作品のうち数曲を「GigaStudioやプラグイン音源を使って演奏した」MP3音源集。


『Best - Amy Beach』。CDではなく、MP3ダウンロード音源。
”Berceuse”は、イッサーリスとハフが演奏している。
”Romance for Violin and Piano”もロマンティックで素敵な曲。

Best - Amy Beach
(2014/3/25)
Various artists



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