シャルル・リシャール=アムラン 『ケベック・ライヴ2016 ~ ベートーヴェン、エネスク、ショパン』 

2017, 01. 22 (Sun) 18:00

青柳いづみこさんの『ショパン・コンクール』で詳しく紹介されていたので、興味を持っていたシャルル・リシャール=アムラン。
あの技巧派マルク・アンドレ・アムランと同姓なので、名前を忘れようがない。

ショパンコンクールで第1位だったチョ・ソンジンのバラード集のCDを試聴したところ、弱音や表現がねっとりしてまとわりつくような感じなので、私の好みとは違っていた。
第2位だったアムランのデビューアルバム(ANALEKTA盤)はショパン作品集なので、NMLで聴いてみても、私の好みと合うのかどうもよくわからない。
2枚目のアルバムは、ライブ録音。ベートーヴェンのロンドが入っているし、エネスクの組曲は初めて聴くけど面白そうだし、バラード第3番と英雄ポロネーズは好きな曲なので、これならわかりやすい。

Live: Beethoven, Enescu, Chopin
(2016/9/9)
Charles Richard-Hamelin

試聴ファイル

<収録曲>
ベートーヴェン: ロンド ハ長調 Op. 51, No.1&No. 2
エネスク: 組曲第2番 ニ長調 Op. 10
ショパン: バラード第3番 変イ長調 Op. 47
ショパン: 夜想曲第16番 変ホ長調 Op. 55, No. 2
ショパン: ロンド 変ホ長調 Op. 16
ショパン: ポロネーズ第6番 変イ長調 「英雄」 Op. 53

アムランはタッチが丁寧で、柔らかく瑞々しい音色が綺麗。優美で品が良く暖かみのある独特の雰囲気を醸し出して、心を落ち着かせるような温かさや穏やかさを感じる。
なんだか色調が明るいな~と思いながら聴いていて、プログラムが全て長調の曲なのに気が付いた。アムランの音色には、長調の曲がとても良く映えるような気がする。

ベートーヴェンの ロンド2曲は、シンプルな曲ながらも、細やかに表情が変化して、情感豊か。さりげなくて自然な趣きがあるところがいい。

初めて聴いたエネスクの《組曲第2番》。
流麗でエレガントな旋律と洗練されたエキゾチックな響きで、時々ドビュッシー風やバルトーク風に聴こえる。
エネスクはルーマニア生まれで7歳でウィーン音楽院に入学し、後にパリに渡ったという。
東欧の民族風なところと洒落たフランス音楽が融合したような曲。これは思わぬ掘り出し物だった。

《英雄ポロネーズ》は、力強く堂々としつつも軽やかさと優美さがあって、このポロネーズもかなり好き。

アムランのピアノの音色と歌い回しが私の好みに合っているし、選曲も演奏もベートーヴェンとエネスクがとても気に入ったので、他にもベートーヴェンのソナタや、ブラームス、バッハとか、いろいろ聴いてみたいと思うピアニスト。
今回はNMLで試聴がわりに全曲聴いたので、CD買いたくなってきた。(たぶん買うと思う)


<参考情報>
【インタビュー記事】シャルル・リシャール=アムラン氏(Charles Richard-Hamelin)(YAMAHA)
青柳さんのエッセイでも「調律師が舌を巻いた」くらいに、アムランの(左のペダルの)ペダリングの巧みさが書かれていた。
「ソフトペダルを踏むと音がどうしても薄くなってしまうのですが、(ヤマハCFXのソフトペダルは)音のクオリティが変わらずに美しく響いてくれて、右のダンパーペダルと組み合わせて音色の色彩や濃淡のグラデーションをつくり出すことができました」

【エッセイ】「ショパン・コンクールとシャルル・リシャール=アムラン」(青柳いづみこ)

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