2017_07
05
(Wed)18:00

シューマン/詩人の恋 ~ ボストリッジとマインダース(ピアノ編曲版) 

シューマン歌曲のピアノ編曲版を探すと、有名なリスト編曲「献呈」以外ではすぐに見つかったのは、「五月の夜」くらい。
「五月の夜」は、月光が降り注ぐようなカスケードの旋律が綺麗。これを速いテンポで一気に弾く演奏をいくつも見つけたけれど、テンポを微妙に変えてゆっくりと弾くニコラーエヴァが一番叙情美しく聴こえる。
それに、どこかで聴いた気がすると思ったら、”愛の賛歌”のメロディに似ていたからだった。

Nikolayeva Schumann=Liszt Fruehlingsnacht op.39-12


シューマン歌曲のピアノ編曲版アルバムは多くはなく、編曲者がクララ・シューマンとフレデリク・マインダースの2種類。
クララの編曲版は、紹介文によると、リストなど同時代の作曲家の編曲と違って、クララは原曲の楽譜にかなり忠実で、歌曲の持つ美しさを生かした編曲。クララの編曲した歌曲は全部で30曲。このアルバムでは、作品の統一性から編曲に不向きな2曲を除いた28曲が収録されている。(これは未購入)

Lieder Transcription for Piano Clara SchumannLieder Transcription for Piano Clara Schumann
(2007/6/12)
Cord Garben

試聴ファイルなし



マインダースの《詩人の恋》(ピアノ編曲版)
フレデリク・マインダースは、《詩人の恋》全曲、他に数曲もピアノ編曲している。自作自演の2種類のCDにブラームス、ショパンなどの編曲版と一緒に収録。
CDで持っているのはVol.1のみ。NMLでVol.2を全曲聴いてみると、《詩人の恋》の甘いメロディアスな美しい旋律がとてもロマンティックで素敵。

Piano Arrangements - SCHUMANN, R. / CHOPIN, F. (The Frederic Meinders Transcriptions, Vol. 2)<br />Piano Arrangements - SCHUMANN, R. / CHOPIN, F. (The Frederic Meinders Transcriptions, Vol. 2)
(2010/10/11)
Frederic Meinders

試聴ファイル(amazon.de)
<収録曲>
詩人の恋 Op. 48
3つのロマンス Op. 94(No. 1. Nicht schnell、No. 2. Einfach, innig、No. 3. Nicht schnell)
子供の情景 Op. 15 ~ 第1番「見知らぬ国々と人々」
リーダークライス Op. 39 ~ 第1番

Piano Arrangements - SCHUBERT, F. / SCHUMANN, R. / BRAHMS, J. / MAHLER, G. (The Frederic Meinders Transcriptions, Vol. 1)Piano Arrangements - SCHUMANN, R. / CHOPIN, F. (The Frederic Meinders Transcriptions, Vol. 2)
(2009/4/14)
Frederic Meinders

試聴ファイル
<収録曲>
3つのロマンス Op. 94(No. 1. Nicht schnell、No. 2. Einfach, innig、No. 3. Nicht schnell)
子供の情景 Op. 15 ~ 第1番「見知らぬ国々と人々」
リーダークライス Op. 39 ~ 第6番「美しい異国」、第9番「悲哀」
ミルテの花 Op. 25 ~ 第14曲「ハイランド地方の人びとの子守歌」、第7曲「はすの花」
リートと歌 第2集 Op. 51 ~ 第2曲「小さな民謡」
女の愛と生涯 ~ 第5番「伝って、妹たち」、第4番「私の指の指輪よ」

Schumann/Meinders - Frederic Meinders - Die Lotusblume op.25 Nr7



ボストリッジの《詩人の恋》
ピアノ編曲版でうっとりするような曲なら、原曲の歌曲もきっと素敵な曲に違いない。
ボストリッジの《詩人の恋》を聴いてみると、繊細な感情が自然にあふれ出てくるようで、今まで聴いた歌曲のなかでもとりわけ叙情豊か。
シューマンのクララに対する恋心を歌で語ったようにも聴こえる。
ピアノ伴奏も凝っていて、歌が無くてもとてもメロディアス。ボストリッジのシューマン歌曲集は、ジュレイス・ドレイクがピアノを弾いている。
ドレイクは、シューベルト歌曲集のピアノ伴奏でも定評のあるピアニスト。以前聴いた印象では、ボストリッジの歌にぴたりと寄り添って繊細な表現で伴奏する人だと思う。(ピアノソロ録音の方はかなり地味に感じたけど)
原曲よりもピアノ編曲で聴く方が、私には旋律がくっきり明瞭に聴こえるし、ピアノの音に籠る叙情が私には馴染みやすい。(単に好みの問題)

シューマン:詩人の恋シューマン:詩人の恋
(1998/6/17))
ボストリッジ(イアン)、ドレイク(ジュリアス)

試聴ファイル


Ian Bostridge; "Dichterliebe"; Op. 48; Robert Schumann
Ian Bostridge--Tenor、Julius Drake--Piano、1998


第1曲から第6曲までは愛の喜び、第7曲から第14曲までは失恋の悲しみ、最後の2曲はその苦しみ。
特に好きなのが第1曲”Im wunderschönen Monat Mai (美しい五月には)”。歌もピアノも感情がこぼれ落ちてくるように繊細。長調と短調が入り混じって甘く切ない。第5曲はメロディが好き。

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