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シュニトケ/4つのピアノ協奏曲
シュニトケのピアノ協奏曲は全部で4曲。1960年、1964年(室内オケ)、1979年(弦楽オケ)のコンチェルトは独奏ピアノ、1988年は4手のピアノ(室内オケ)ための作品。
シュニトケ自身は曲番をつけていなかったので、曲名(ピアノとオケのタイプ)と作曲年をよく確認しないと、最初はどれがどの曲かこんがらがってしまった。

演奏機会が多いのは1979年のコンチェルトで、いかにも前衛風な作風。今聴き直してみたら、初めて聴いた時とはちょっと印象が変わっていて、とっても面白い。
ピアノソロは、シンプルな旋律の冷たく澄んだ響きが静謐で美しく、対照的に打楽器的な力強い不協和音の響きがドラマティックでパッショネイト。
妖艶な響きのピアノソロにまとわりつくような弦楽オケのクネクネした響きとか、時代劇の暗い竹林場面みたいな旋律が入ったりして、不気味で不安感を醸し出している。
急速部は、暴走列車みたいにリズミカルに疾走するピアノとキーキーと鳴る弦が急迫感たっぷりでスリリング。まるでサスペンスやスリラーの劇伴音楽を聴いているみたい。
他にも、プロコフィエフ風のサーカスみたいなワルツが入ったり、めまいしそう回転感のある旋律とか、いろいろ紆余曲折していくので、全然退屈しない。

これはアムランのライブ音源。アムランがシュニトケを弾いていたとは全く知らず。CDは出ていないようなので、そのうち録音して欲しい。
Hamelin plays Schnittke - Concerto for piano and strings Audio + Sheet music



1960年のコンチェルトの方は、シュニトケが書いたとは思えないくらい調性感があって、とても聴きやすい。現代のロマン派?みたいな曲かも。
こちらは弦楽オケではないので、打楽器・管楽器も入っていてリズム感豊かで響きも多彩。
旋律はメロディアスで、パルトーク風の第1楽章は力強く華やかで躍動感があり、時々プロコフィエフ風の第2楽章は静かな湖の情景のような穏やかさで叙情美しく、リズミカルな疾走感の終楽章はSF映画か戦争映画の戦闘シーンみたいに聴こえる。

Alfred Schnittke: Concerto per pianoforte e orchestra (1960)


この2曲を一緒に録音したCDはほとんどなく、↓のクピークの録音くらい。昔NMLでずっと聴いていたので買おうと思ったら廃盤になっていた。

PianoPiano Concertos Nos. 1-3 (Hybr)
(2008/8/26)
Ewa Kupiec

試聴ファイル



↑のCDにカップリングされている《4手ピアノと室内オーケストラのための協奏曲》(1988年)は、1979年のコンチェルトよりもさらに前衛色が増して、陰鬱な雰囲気が濃い。
これはこれで面白いのだけど、ピアノのオケもかなり騒々しく、叙情性も薄いので、気分的に落ち着かない。

Alfred Schnittke - Concerto for Piano Four Hands and Chamber Orchestra




クピークのCDには入っていなかったので、今回初めて聴いた1964年のコンチェルト。室内オケとピアノのための作品でこの曲も録音が少ない。
1960年のコンチェルトとは全く違って1979年の方に近付いた前衛風な曲。第3楽章のリズムや響きが面白いとは思ったけれど、シュニトケ独特の旋律や響きがまだ多くはなく時々単調さも感じるので、やはり後年の作品の方が面白い。

Alfred Schnittke - MUSIC FOR PIANO AND CHAMBER ORCHESTRA



<過去記事>
シュニトケ/『ピアノ協奏曲集』より ~ ピアノと弦楽オーケストラのための協奏曲(1979年)
シュニトケ/『ピアノ協奏曲集』より~ピアノ協奏曲(1960年)

tag : シュニトケ クピーク アムラン

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好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

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