個人の寄付金額の国際比較 

2006, 12. 23 (Sat) 21:55

日本の個人寄付が先進国中かなり低額だと言うのは定説と言ってもいい。

寄付金額の比較データで、簡単に手に入るのは、「日本のNPO/NGOにおけるファンドレイズ機能とその発展ストラテジー」 に載っている。
以下は、その報告書から引用した表。

個人寄付


調査方法がわからないので、データにどんなバイアスがかかっているかわからないが、多分経済企画庁の1世帯あたり年間3200円が、まだしも実態に近いのではないかと思う。
家計調査あたりのデータではないかと思うが。それでも高い。

中央共同募金会のデータは、年間で1人あたり5,711円。
これは高いが平均値。中央値は2,000 円。
サンプル抽出方法がわからないが、募金者データを対象にデータを集めている可能性がある。
共同募金とボランティア活動に興味がある人が答えている比率が高いという可能性もある。
いずれにせよ、高めのバイアスがかかっていると思う。
寄付人口の割合が87%というのも高い。町内会と共同募金の寄付もカウントしているのだろう。
100人に87人が2000円くらいは寄付していることになるのだろうか。
これは絶対にありえない。
1世帯に直すと、寄付した人が家族4人として中央値でも8,000円くらい。
これもありそうにない数字だ。

日本の高額所得者の寄付金額は米国と比較して微々たるもの。
平均値とモード・メディアンの値との乖離はそれほどひどくはないように思う。
それより、日本の寄付人口の割合が高い点が気になる。
データのとり方に疑問が出てくる。
赤い羽根募金とかの共同募金とかも入っているからだろう。おそらくこれが半分以上。
あれは、100円とかの釣り銭寄付のようなものなので、大した金額ではない。
町内会の強制寄付でも、一人あたり100円~500円くらいだろう。
その年に大災害があれば、たまたまその年だけ寄付金額が急騰するということはありうるが。
阪大大学院のデータも寄付人口は少なめだが、1世帯で寄付額は12000円と高い。

統計調査をするのも良いが、もう少し自分の実感とか、周囲の人の寄付状況なんかも調べてみて、調査結果を評価するくらいの頭は必要だろう。

米国のデータでは、1世帯あたり$1,620(約178,200 円)/世帯。
これが多いか少ないかは、私には判断できない。
米国に長年暮らした人でないと、実感として妥当かどうかという評価ができない。
多分、平均値なので中央値の乖離がかなり大きいのではないかと思う。
中央値は5万円くらいだろうか?
もう少しデータを探してみる必要がある。

米国の資産家は巨額の寄付をする。
ウォーレン・バレットが1兆円をビル・ゲイツ財団に寄付したのは有名。
米国のファンドレイジンぐ経験者の話だと、ちょっとした資産家なら趣旨に共感すれば、100万円くらいはすぐ寄付してくれるらしい。
米国は貧富の格差が日本よりも大きいので、下層所得階級だと寄付はそれほどできないと思う。
ただ、教会などの宗教団体を経由した寄付は、日本よりもはるかに大きいのではないだろうか。

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