ブゾーニ 『ピアノ作品集』
2021-08-02(Mon)
新譜情報で見つけた技巧派ドノホーの最新アルバムはブゾーニのピアノ作品集。レーベルはいつものhyperionではなく、chandos。
<収録曲>
トッカータ BV287
悲歌集 BV249、BV252:転機のあとに、イタリア風、わが魂は汝に望みを託す(コラール前奏曲)、トゥーランドットの居間(間奏曲)、夜のワルツ、できごと(夜曲)、子守歌
ソナチネ第6番 ビゼーの『カルメン』に基づく室内幻想曲 BV284
トッカータ BV29(J.S.バッハのトッカータ、アダージョとフーガ BWV.564のトランスクリプション)
(2021年2月13-15日、ポットン・ホール(イギリス,サフォーク)にて録音)
既存録音で2つのトッカータを聴いたところ、どちらも聴きやすいけど、オリジナルのBV287はとらえどころがない感じ。
バッハの《トッカータ、アダージョとフーガ BWV.564》を編曲した《トッカータ BV29》。どこかで聴いたことがあると思ったら、レーゼルの"『バッハ=ブゾーニ/ピアノ編曲集』に入っていたのを思い出した。
Brendel plays Busoni Toccata K.287
Bach / Busoni - Toccata, Adagio & Fugue BWV 564 - Rösel
《悲歌集》は後期ブゾーニ独特の曖昧な調性感とつかみどころのない浮遊感があり、時々有名な調性音楽のモチーフが織り込まれていたりして、結構面白い。特に好きなのは第2番「イタリア風」と第4番「トゥーランドットの居間(間奏曲)」。
「イタリア風」は、波が揺れ動いたり、ざわざわと波が泡だったり、中間部だけ曲想が全く変わって、楽しそうな観光地の情景みたい。
Valerie Tryon plays Busoni's Elegie No.2 - All' Italia! (In modo napolitano)
「トゥーランドットの居間(間奏曲)」は、冒頭からしばらくすると、リズミカルに錯綜する旋律のなかから、有名なグリーンスリーブスの旋律が現れるので、親しみやすい曲。
Hamelin plays Busoni - Elegy No. 4 'Turandots Frauengemach' Audio + Sheet music
珍しいハフの「子守歌」の録音。「子守歌」にしては不安げでミステリアスな雰囲気の曲。
Busoni: Berceuse élégiaque, Op. 42 - Stephen Hough
ブゾーニ作品のCDは数枚持っているけど、まとまったピアノ作品集を探すと、アムランの『後期ピアノ作品集』)(3枚組)が出ている。ドノホーのCD1枚買うよりも、価格が2.5倍くらいのアムランの3枚組を買った方が多少お得な気がする。
アムランは、《トッカータ BV29》が入っていないけど、レーゼルのCDで聴けるから、無くても構わない。
<収録曲>
悲歌集 BV249
クリスマスの夜 BV251
J.S.バッハによる幻想曲 BV253
カノン風変奏曲とフーガ BVB40
ジーグ、ボレロと変奏《青春に寄す》BV254より
ソナチネ第1番 BV257
ソナチネ第2番 BV259
ソナチネ第3番《幼子のために》 BV268
ソナチネ第4番《1917年のキリスト降誕の日》 BV274
小ソナチネ《大ヨハン・セバスティアン氏に》 BV280
カルメンによる室内幻想曲 BV284(ソナチネ第6番)
インディアンの収穫の歌
インディアンの日記第1巻 BV267
3つのアルバムの綴り BV289
トッカータ《前奏曲、幻想曲、シャコンヌ》 BV287
序奏 BV279
《ピアノ練習曲》より
ショパンの前奏曲による9つの変奏 BV213a
多声演奏の訓練のための5つの小品 BV296
常動曲 BV293
アルペッジョのための前奏曲と練習曲 BV297
※録音日・場所:2011年4月15日-17日、2012年8月15日-16日&24日(ヘンリー・ウッド・ホール)、1998年1月(アビー・ロード・スタジオ/BV253)
Ferruccio Busoni—Late Piano Music—Marc-André Hamelin (piano)
アムランのアルバムの中で、《悲歌集》と《トッカータBV287》以外で好きな曲は、《ショパンの前奏曲による9つの変奏 BV213a》、《クリスマスの夜、ピアノのための素描 Kind.251》、《J.S.バッハによる幻想曲 Kind.253》、《カルメン幻想曲》。じっくり聴けば他にも好きになれそうな曲がありそうなので、そのうちCD買うかもしれない。
Ferruccio Busoni: Zehn Variationen über ein Präludium von Chopin, Op. 22 (Kind. 213a) (1922)
”Nuit de Noel”という曲名通り(同じ名前の香水もある)、静かに雪が舞い落ちるクリスマスの夜のイメージ。中間部はドビュッシー風の諧謔さを連想する。
Ferruccio Busoni: Nuit de Noël. Equisse pour le Piano (Kind. 251) (1908)
もやもやした冒頭と終盤はバッハとどう関連があるのかよくわからなかったけど、それ以外はバロック風の清楚な旋律が流れている美しい曲。
Ferruccio Busoni: Fantasia nach Johann Sebastian Bach (Kind. 253) (1904)
冒頭は躍動感豊かでパッショネイト。中間部で有名な「ハバネラ」の旋律が変奏曲になって出てくる。聴いていて楽しい曲。
John Ogdon plays Busoni "Chamber Fantasy on Carmen"
※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。
![]() | ブゾーニ:ピアノ作品集 (2021年7月30日) ピーター・ドノホー 試聴ファイル(chandos.net) |
トッカータ BV287
悲歌集 BV249、BV252:転機のあとに、イタリア風、わが魂は汝に望みを託す(コラール前奏曲)、トゥーランドットの居間(間奏曲)、夜のワルツ、できごと(夜曲)、子守歌
ソナチネ第6番 ビゼーの『カルメン』に基づく室内幻想曲 BV284
トッカータ BV29(J.S.バッハのトッカータ、アダージョとフーガ BWV.564のトランスクリプション)
(2021年2月13-15日、ポットン・ホール(イギリス,サフォーク)にて録音)
既存録音で2つのトッカータを聴いたところ、どちらも聴きやすいけど、オリジナルのBV287はとらえどころがない感じ。
バッハの《トッカータ、アダージョとフーガ BWV.564》を編曲した《トッカータ BV29》。どこかで聴いたことがあると思ったら、レーゼルの"『バッハ=ブゾーニ/ピアノ編曲集』に入っていたのを思い出した。
Brendel plays Busoni Toccata K.287
Bach / Busoni - Toccata, Adagio & Fugue BWV 564 - Rösel
《悲歌集》は後期ブゾーニ独特の曖昧な調性感とつかみどころのない浮遊感があり、時々有名な調性音楽のモチーフが織り込まれていたりして、結構面白い。特に好きなのは第2番「イタリア風」と第4番「トゥーランドットの居間(間奏曲)」。
「イタリア風」は、波が揺れ動いたり、ざわざわと波が泡だったり、中間部だけ曲想が全く変わって、楽しそうな観光地の情景みたい。
Valerie Tryon plays Busoni's Elegie No.2 - All' Italia! (In modo napolitano)
「トゥーランドットの居間(間奏曲)」は、冒頭からしばらくすると、リズミカルに錯綜する旋律のなかから、有名なグリーンスリーブスの旋律が現れるので、親しみやすい曲。
Hamelin plays Busoni - Elegy No. 4 'Turandots Frauengemach' Audio + Sheet music
珍しいハフの「子守歌」の録音。「子守歌」にしては不安げでミステリアスな雰囲気の曲。
Busoni: Berceuse élégiaque, Op. 42 - Stephen Hough
ブゾーニ作品のCDは数枚持っているけど、まとまったピアノ作品集を探すと、アムランの『後期ピアノ作品集』)(3枚組)が出ている。ドノホーのCD1枚買うよりも、価格が2.5倍くらいのアムランの3枚組を買った方が多少お得な気がする。
アムランは、《トッカータ BV29》が入っていないけど、レーゼルのCDで聴けるから、無くても構わない。
![]() | Busoni: Late Piano Music (2013/11/12) Marc-Andre Hamelin 試聴ファイル(hyperion) |
<収録曲>
悲歌集 BV249
クリスマスの夜 BV251
J.S.バッハによる幻想曲 BV253
カノン風変奏曲とフーガ BVB40
ジーグ、ボレロと変奏《青春に寄す》BV254より
ソナチネ第1番 BV257
ソナチネ第2番 BV259
ソナチネ第3番《幼子のために》 BV268
ソナチネ第4番《1917年のキリスト降誕の日》 BV274
小ソナチネ《大ヨハン・セバスティアン氏に》 BV280
カルメンによる室内幻想曲 BV284(ソナチネ第6番)
インディアンの収穫の歌
インディアンの日記第1巻 BV267
3つのアルバムの綴り BV289
トッカータ《前奏曲、幻想曲、シャコンヌ》 BV287
序奏 BV279
《ピアノ練習曲》より
ショパンの前奏曲による9つの変奏 BV213a
多声演奏の訓練のための5つの小品 BV296
常動曲 BV293
アルペッジョのための前奏曲と練習曲 BV297
※録音日・場所:2011年4月15日-17日、2012年8月15日-16日&24日(ヘンリー・ウッド・ホール)、1998年1月(アビー・ロード・スタジオ/BV253)
Ferruccio Busoni—Late Piano Music—Marc-André Hamelin (piano)
アムランのアルバムの中で、《悲歌集》と《トッカータBV287》以外で好きな曲は、《ショパンの前奏曲による9つの変奏 BV213a》、《クリスマスの夜、ピアノのための素描 Kind.251》、《J.S.バッハによる幻想曲 Kind.253》、《カルメン幻想曲》。じっくり聴けば他にも好きになれそうな曲がありそうなので、そのうちCD買うかもしれない。
Ferruccio Busoni: Zehn Variationen über ein Präludium von Chopin, Op. 22 (Kind. 213a) (1922)
”Nuit de Noel”という曲名通り(同じ名前の香水もある)、静かに雪が舞い落ちるクリスマスの夜のイメージ。中間部はドビュッシー風の諧謔さを連想する。
Ferruccio Busoni: Nuit de Noël. Equisse pour le Piano (Kind. 251) (1908)
もやもやした冒頭と終盤はバッハとどう関連があるのかよくわからなかったけど、それ以外はバロック風の清楚な旋律が流れている美しい曲。
Ferruccio Busoni: Fantasia nach Johann Sebastian Bach (Kind. 253) (1904)
冒頭は躍動感豊かでパッショネイト。中間部で有名な「ハバネラ」の旋律が変奏曲になって出てくる。聴いていて楽しい曲。
John Ogdon plays Busoni "Chamber Fantasy on Carmen"
※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。