カッチェン ~ ブラームス/2つのラプソディ第2番,ドイツ語インタビュー

    カッチェンの珍しいドイツ語インタビュー。カッチェンは数か国語を流暢に話すことができるのは知っていた。母国語の米語の他にパリ留学・移住したくらいだからもフランス語が話せるし、祖父母がロシア移民だったのでおそらくロシア語も話せるはず。(1961年にパリに滞在中のリヒテルが、カッチェンの自宅で歓談してくつろいでいたというエピソードもある)

    JULIUS KATCHEN - THE AMERICAN MASTER PIANIST - AN INTERVIEW

    ※音源:BR - RETRO [Fernsehen des Bayerischen Rundfunks](バイエルンラジオ放送の映像アーカイブ)

    動画のなかで、(当時の)旧東側地域で予定されていたコンサートツアー(ゲヴァントハウス管弦楽団との協演など)をキャンセルした理由をインタビュアーが質問している。このツアーとは、1962年に東ベルリンと東ドイツで予定されていた12公演のこと(ということは、このインタビューはカッチェンが36歳頃)。
    カッチェンは、今はベルリンの壁の内側で心から演奏する気にならないと答えている
    meloclassic盤CDのブックレットにこのキャンセル理由が書かれていた。演奏会を行うことはカッチェンが”東ドイツの共産主義体制を認めたことになり”、プロバガンダのために利用されるということを学んだからだという。(このキャンセルの報復措置として、ソ連の作曲家ハチャトリアンはウィーンで予定されていたカッチェンとの録音予定をキャンセルしている)

    映像で弾いているのは、ブラームスの《2つのラプソディ》の第2曲。この曲のライブ映像は初めて見た。
    カッチェンは第1番もDeccaに録音している。昔は第1番の方が好きだったけど、カッチェンの録音を初めて聴いた時から、第1番に比べて音型と展開がシンプルな第2番も同じくらい好きになれた。
    カッチェンは冒頭からやや速めのテンポで、クレッシェンドの盛り上がりも大きく、勢いのあるかなり起伏の激しい演奏。左手の低音が良く響いていて重心は低い。音色や響きはクリアで、残響もそれほど長くは残していないので、明晰さがある。
    途中、一転して消えそうな弱音で弾いたかと思うと、すぐに激しいフォルテの和音に変わったりという、結構ドラマティック。線が太く陰翳の濃い音色がこの曲に良く似合い、暗い焔のような情熱が渦巻いている気がする。


    <関連記事>ジュリアス・カッチェンにまつわるお話

    タグ:カッチェンブラームス

    ※右カラム中段の「タグリスト」でタグ検索できます。

    コメント

    非公開コメント

    ◆カレンダー◆

    04 | 2024/05 | 06
    - - - 1 2 3 4
    5 6 7 8 9 10 11
    12 13 14 15 16 17 18
    19 20 21 22 23 24 25
    26 27 28 29 30 31 -

    ◆ブログ内検索◆

    ◆最近の記事◆

    ◆最近のコメント◆

    ◆カテゴリー◆

    ◆タグリスト◆

    マウスホイールでスクロールします

    ◆月別アーカイブ◆

    MONTHLY

    ◆記事 Title List◆

    全ての記事を表示する

    ◆リンク (☆:相互リンク)◆

    ◆プロフィール◆

    Author:Yoshimi
    <プロフィール>
    クラシック音楽に本と絵に囲まれて気ままに暮らす日々。

    好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

    好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、ミンナール、アラウ

    好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

    好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

    好きな作家;アリステア・マクリーン、エドモンド・ハミルトン、太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭
    好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
    好きな写真家:アーウィット

    ◆お知らせ◆

    ブログ記事はリンクフリーです。ただし、無断コピー・転載はお断りいたします。/ブログ記事を引用される場合は、出典(ブログ名・記事URL)を記載していただきますようお願い致します。(事前・事後にご連絡いただく必要はありません)/スパム投稿や記事内容と関連性の薄い長文のコメント、挙動不審と思われるアクセス行為については、管理人の判断で削除・拒否いたします。/スパム対策のため一部ドメインからのコメント投稿ができません。あしからずご了承ください。