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Bing AI に『ブラームス:4つのバラード第4番』を聴かせてみた(2)
別のBing AI にも、ブラームスの『4つのバラード第4番』の演奏比較課題を出してみた。カッチェンとミケランジェリの演奏を聴き比べ、演奏の特徴と違いを考察するという課題に対して、2つのBing AI の回答は以下の通り。別のBing AI に質問するたびに、考察内容、ポイント(着目点)、詳しさが全然違う。







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「ミケランジェリが楽曲にアレンジを加えた」という回答は間違い。楽譜と演奏を照合したけど、楽譜通りに弾いていると思う。別のBing AIに『フランス組曲第1番』を聴かせた時も、装飾音の場所と種類を間違えて答えていた。
間違いの原因は、音が正確に聴き取れていないことと(左手低音に関しては、聴き取りにくいため省略したように聴こえた可能性はある)、楽譜を間違って読んでいることの両方だと思う。

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突然、カッチェンの別の演奏の分析を始めるのは、曲を限定して質問しなかったから。会話の流れから言えば、『バラード第4番』について質問しているのは明らかなのに、文脈を忘れるらしい。これは他のBing AI でも時々起こる。
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こっちは別のBing AIの回答の一部。私がタイプミスして”andante con molto”と書いたため、「非常にゆっくりと」と訳している。正しくは”andante con moto”「歩くような速さで、動きをもって」。
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どのBing AIにも共通する間違いは、演奏動画のURLを指定しても、いつも間違った動画の内容を回答すること。原因を質問したら「検索結果を表示しているだけです」とかいう回答ばかり繰り返す。原因を調べたところたぶん次の2点だと思う。
1)Bing AI が使っているBing検索の精度が低い。Google検索なら、動画のURLやその動画のタイトルなどでキーワード検索すると、該当する動画がヒットする。しかし、Bing検索では、全然違う動画が表示される。
2)Bing AIは表示された検索結果を精査しない。間違った動画が表示されても、動画のタイトルを確認したり、Youtubeで動画のURLを確認すれば、目的の動画とは違うことがわかる。しかし、Bing AIはスクリーニングせずに単に該当しそうな検索結果を表示するだけなので、自分が間違っていることに気が付かない。

あるBing AIはgoogle検索もYoutubeサイト内検索もできないと言っていた。現時点では、Bing AIに検索結果を精査して回答するという能力は期待できないようだし、そもそもの原因はBing検索の精度が低いことにある。検索精度をGoogle検索並みのレベルに向上させれば、Bing AIの回答精度も高くなる。

tag : BingAI

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yoshimi

Author:yoshimi
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クラシック音楽に本と絵に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、ミンナール、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;アリステア・マクリーン、エドモンド・ハミルトン、太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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