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ヤン・スンウォン&パーチェ 『リスト&ショパン~愛の讃歌』

ベートーヴェンに続いてヤン・スンウォンとエンリコ・パーチェが録音したのは、リストとショパンのチェロ&ピアノ作品集『Liszt&Chopin ~ Cantique d'Amour(愛の讃歌)』。CD2枚とDVD(録音風景とインタビュー)の3枚セットで2018年発売。
発売当時に曲目を見て聴きたい曲がなかったので買わなかったけど、今Youtubeの音源で聴くと《詩的で宗教的な調べ》の「アヴェ・マリア」がとても素敵だったし、《コンソレーション》はチェロの響きが加わって立体感豊かになり、さらにショパンの《チェロソナタ》はチェロの低音の渋い響きがショパンの感傷性を中和して私にはちょうど良い叙情感の曲だった。すでに廃盤になっていたので、iTunesstoreでアルバムをダウンロードしてオーディオCDを作りステレオで聴いている。(後で調べたらmoraがAAC-LC(320kbp)でビットレートが少し高いのでそちらにすればよかった)

リスト&ショパン~愛の讃歌リスト&ショパン~愛の讃歌
(2018/10/5)
ヤン・スンウォン、エンリコ・パーチェ


<収録曲>
フランツ・リスト:
1. 忘れられたロマンス S.132
2. 悲しみのゴンドラ S.134
3. ノネンヴェルトの僧房 S.382
4. エレジー第1番 S.130
5. 慰め S.172 (No.1,2,3,5,6)(Arr. by Jules de Swert for Cello and Piano)
6. エレジー第2番 S.131
7. 『詩的で宗教的な調べ』より『アヴェ・マリア』 (Arr. by Robert Pflughaupt)
8. 『詩的で宗教的な調べ』より『愛の讃歌』 (Revised by Enrico Pace and Sung-Won Yang)

フレデリック・ショパン:
9. チェロ・ソナタ ト短調 Op.65
10. 序奏と華麗なポロネーズ Op.3
11. ノクターン第20番嬰ハ短調 遺作 (Arr. by Gregor Piatigorsky)

チェロ曲はほとんど聴かないので、知っている曲はピアノ原曲の《アヴェ・マリア》《愛の賛歌》《コンソレーション第3番》、ピアノ編曲版(悲しみのゴンドラ第2稿S.200/2)の原曲《悲しみのゴンドラ S.134》、ショパンの《ノクターン第20番》。ピアノソロの《忘れられたロマンスS.527》は聴いたことがあるはずだけど覚えていなかった。

ベートーヴェン録音よりもチェロがピアノより少し前方から聴こえるせいか(音量も若干大きい)、いつもピアノの方に集中して聴くのに、チェロの音がピアノよりよく聴こえてきてそちらに耳が集中してしまう。
ピアノ原曲の編曲版は、チェロの響きが入ると立体感豊かで色彩感と響きも多彩になっていて、かなり好きな曲が多い。「アヴェ・マリア」はチェロが入ると響きも情感も重たくなるので、ピアノ原曲の方が好き。

編曲版の面白いところは、原曲とは異なる旋律をピアノが弾いているところ。それに、チェロが入るとピアノソロで聴いた時と印象がが変わったりして、いつも眠くなる《コンソレーション第3番》や陰鬱な《悲しみのゴンドラ》も最後までしっかり聴ける。

リストの曲順は暗→明へグラデーションするみたいに並んでいき、色調の移り変わりと曲想の変化を楽しめる。最初の3曲(特に《悲しみのゴンドラ》)が陰翳濃く、第4番で少し陰翳が薄くなり、第5曲~第9曲の《コンソレーション》で長調の曲が続いて暗さから開放されて明るく和やか。短調の「エレジー第2番」を挟んでから、優しく清らかな「アヴェ・マリア」と華麗なエンディングの「愛の賛歌」で終わる。

《忘れられたロマンスS.132》
リストが31歳の時に書いた歌曲をもとに、5年後に書いたピアノ曲「ロマンス」は出版せず、32年後にヴィオラとピアノのために書き直し、「忘れられたロマンス」として出版。その後にピアノ版(S527)とヴァイオリン&ピアノ版も出版。
冒頭のメランコリックな主題旋律がチェロの響きに良く似合う。この曲はピアノ独奏よりも室内楽で聴く方が好き。

Liszt: Romance oubliée (arr. for Viola or Cello and Piano) , S.132


ピアノ編曲版。
F LISZT ROMANCE OUBLIEE BALAZS SZOKOLAY(Piano:Balazs Szokolay)



《悲しみのゴンドラ S.134》
リスト晩年の陰翳濃い曲。ヴァイオリンまたはチェロとピアノの二重奏曲。ピアノパートがユニゾンで弾く旋律は不穏な予兆の鐘が鳴っているみたい。ピアノソロより情感が濃くて、ゴンドラの情景より”悲しみ”の感情が強く感じる。
Liszt: La lugubre gondola (arr. for Viola or Cello and Piano) , S.134


《悲しみのゴンドラ 第2稿/La lugubre gondola S.200/2》(1885年版)。《悲しみのゴンドラ S.134》をピアノ版に編曲したもの。
チェロよりも不穏さが少し薄く、ピアノソロだと水上を密やかにゆらゆらと漂うゴンドラの情景の方が先に浮かぶ。
La lugubre gondola, S. 200 (1885 Version)(Piano:Stephen Hough)



《詩的で宗教的な調べ》~第2曲「アヴェ・マリア」
ピアノの高音が美しく透明感のある曲なので、チェロの響きだと重たくて陰影が出る。5:10~のピアノが左手で弾くアルペジオは原曲には全然ない旋律で新鮮。

Liszt: Ave Maria (arr. for Cello and Piano) , S.558/12


ピアノ原曲。
Harmonies poétiques et religieuses III, S. 173: No. 2, Ave Maria(Piano:Saskia Giorgini)



《詩的で宗教的な調べ》~第10曲「愛の賛歌」
Liszt: 10 Harmonies poétiques et religieuses, S. 173 - 10. Cantique d'amour (arr. for Cello and...



《愛の賛歌》(ピアノ原曲)
Liszt: Harmonies poétiques et religieuses, S. 173: X. Cantique d'amour(Piano:Steven Osborne)



《6つのコンソレーション S.172~第2番》
Liszt: 6 Consolations, S.172 - No. 2 in E major. Un poco più mosso


6 Consolations, S.172: No. 2, Un poco più mosso(Piano:Saskia Giorgini)


《6つのコンソレーション S.172~第3番》
Liszt: 6 Consolations, S.172 - No. 3 in D flat major. Lento, placido


Consolations, S. 172: No. 3 in D-Flat Major, Lento placido(Piano:Aldo Ciccolini)


《ショパン/チェロソナタ ト短調Op. 65》
ショパンのピアノ曲はあまり聴かないし、このチェロ・ソナタが初めて聴いたけど、好きなショパンの曲ベスト3に入れたいくらいに好きな曲だった。曲想・旋律・和声ともピアノ協奏曲の編曲版を聴いている気分。

Chopin: Sonata In G Minor For Cello & Piano, Op. 65 - 1. Allegro moderato


Chopin: Sonata In G Minor For Cello & Piano, Op. 65 - 4. Finale. Allegro

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Author:Yoshimi
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クラシック音楽に本と絵に囲まれて気ままに暮らす日々。

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好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、ミンナール、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;アリステア・マクリーン、エドモンド・ハミルトン、太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
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