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義務化されるガスコンロ過熱防止装置
とうとうガスコンロに過熱防止装置が義務化されることになった。

経済産業省が、来年(2008年)4月以降に製造・輸入する調理用ガスコンロについて、全バーナーに安全装置搭載を義務付けることに決めたもの。

ガスコンロの台数
ガスコンロは、生産動態統計によれば年間400万台前後が生産・出荷されている。((社)日本ガス石油機器工業会の統計ホームページ参照)
2006年は前年比で1割以上台数が減少している。
IHクッキングヒーターが売れているせいだろう。

      生産台数  出荷台数
 2006年 3,638,345台 4,301,743台
 2005年 4,284,017台 4,948,938台

建物火災の原因はガスコンロがトップ
消防庁「平成15(1~12月)における火災概要」)によると建物火災は年間32,383件。
出火原因は①コンロ:5,785件、②放火:3,871件、③たばこ:3,255件。
放火がこんなに多いのに初めて気がついた。もしそれが現住建物への放火なら、罪刑は公共危険罪として殺人罪と同等になるとわかっているんだろうか。(但し、犯人のみがその建物に住んでいるのなら「非現住建造物等」に該当する。)

安全装置の付いたガスコンロ
経済産業省によれば、家庭用コンロの6割は安全装置付きだとのこと。
ということは、4割は安全装置がないことになる。
ビルトインコンロは高額なので、全バーナーに安全装置くらいはつけているだろう。
家庭のガスコンロは、ビルトインではない据え置き型の安いガステーブルが多い。
今回問題になっているコンロの大半は、この据え置き型のガスコンロの方だろう。
東京ガスのガス利用ガイドを見ると、安全機能が列挙されている。

○天ぷら油過熱防止:温度が約250℃になると、自動的にガスを止まる。
○立ち消え安全装置:煮こぼれ、吹きこぼれ、強風等で炎が消えれば自動的にガスが止まる。
○消し忘れ防止:約2時間~1時間で自動消火して万一の消し忘れをカバー。全バナー搭載。
○チャイルドロック
○焦げ付き防止
○鍋なし検知(着衣引火防止):鍋がないと点火せず、点火時に鍋を外すととろ火になる機能。
○グリル安全センサー:グリル庫内温度が上がりすぎないように自動消火。

といっても、全機種に全ての機能が搭載されているわけではない。
据え置き型の「ガスコンロの種類」には、天ぷら油過熱防止機能・コンロ消し忘れ防止機能は、卓上コンロ以外は標準搭載していると書いている。
但し、「全バーナー搭載」と明示されているのは、ピピットこんろでは、消し忘れ防止機能のみ。
その他のコンロは機種によるが、東京ガスブランドの据え置き型ガスコンロの写真を見ると、センサー付バーナーは1つだけの機種が大半。
安全装置をつけるには、センサー付のバーナーが必要になる。

コンロを使う立場にしてみれば、天ぷら油の引火が一番怖いので、これはセンサー付バーナーの方を使えば良い。
但し、普通の調理の場合はそれほど気にしない。
お湯を沸かしたりタイマーセットをしたい時は、タイマー付のセンサー付バーナー側を使う。
このタイマーはかなり便利で、お湯が湧くと自動的に弱火になって、その後強制的に消火される。
但し、タイマー付きは普及品では少ない。

大半のガステーブルには、センサー付バーナーは1つだけ。
ガステーブルで両バーナーに安全装置が付いている機種もあるが、各メーカーとも1機種くらいしか作っていない。
どのレベルの安全装置をつけるのかにもよるが、全バーナーに安全装置を搭載するのであれば、いずれにせよセンサーは不可欠。
製品ラインナップや価格帯をかなり見直さないといけないはず。
来年4月からの製造・輸入品が義務化対象になるので、それまではそのための製品開発や価格設定のための猶予期間だろう。

ガスコンロの価格
全バーナーに安全装置のついた据え置き型ガスコンロ(セイフルシリーズなど)は、定価ベースで4万円以上。ガラストップの場合は9~11万円程度。
ガス会社ブランドのコンロは元から高めの価格設定の上に、値引きが少ないので高い。
OEM供給元の専業メーカーブランドなら、機種によっては型落ちで5割くらいはディスカウントしている。
といっても、据え置き型のガスコンロで4~5万円も出そうという人は限られているので、全バーナーに安全装置の付いている機種が少なすぎる。

ホームセンターや量販店に並べているガスコンロは、1万円台の商品がほとんど。
2万円を超えるとあまり売れていないようだ。
全バーナーに安全装置を搭載した機種は、確実に従来の普及タイプよりも高額になる。
あとは量産効果でどの程度コストダウンできるかによる。

ガスコンロがあまり高額になると、IHクッキングヒーターの据え置き型が実売価格6万円台で出てきているので、この際、こっちの方がしようかという人も出てくるような気がする。
IHクッキングヒーターの据え置きタイプとガステーブルの市場がオーバーラップしてくるようになれば、IHクッキングヒーターのラインナップが充実し価格も下がっているかもしれない。
注意点は、オール電化にせずにIHクッキングヒーターを使うと、同じ料理を作った場合のガス代(都市ガス)よりも、電気代がかなり高くなる。
プロパンガスと比較した場合は、元から都市ガス料金よりも高いから、料金的にはあまり変わらないかもしれない。

ガスコンロとIHクッキングヒーターの料理の美味しさ
電力会社もガス会社も、自社製品の利点と、相手側製品の欠点をあげつらっているが、肝心の料理の出来具合は腕と道具に左右される。
ガスコンロだろうかIHクッキングヒーターだろうが、それほど気にすることはない。どんな熱源でも利点もあれば、欠点もある。
熱源の違いを気にするよりも、高価でも高品質の鍋やフライパンを使う方がはるかに料理は美味しくなると思う。

エネルギーという目で見れば、IHクッキングヒーターは燃料を電力エネルギーに変換して、それを再び熱エネルギーとして使うようなもので、無駄なエネルギーの使い方のような気もする。
一方、ガスの方は屋内に窒素酸化物(NOx)という排気ガスを微量ながら排出している。
高断熱による気密性の高い住宅が増えているので、換気はちゃんとした方がいい。
どちらが良いとも言いがたいが、今のトレンドだとIHクッキングヒーターが増えていくのは避けられないだろ。
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Author:yoshimi
<プロフィール>
クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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