AKGのヘッドホン K240S 

2008, 07. 09 (Wed) 01:21

早速手に入れたAKGのヘッドホンK240Sで、エージングのためCDを数枚聴いてみた。
普通、ヘッドホンにはエージングという作業が必要で、この作業をすれば振動板がこなれてきて、音も良くなるらしい。
音質を確認するためもあって、交響曲、ピアノ協奏曲、ピアノ独奏、ジャズのピアノトリオ、声楽と、いつも聴くジャンルをカバーするようにした。
ARCARMのアンプのヘッドホン端子につないで聴く。

まず、ポリーニのベートーヴェンのソナタを聴いてみたが、私の耳も慣れていなかったせいか、もう一つ音がパッとしない。
高音域の伸びがよくないような気もする。
気長に数時間、CDを交換していくと、耳も機械もお互い慣れたせいか、音質がわかってきた。
今まで使っていたモニター用ヘッドホンと聞き比べをすると、明らかに音が違う。(値段も3倍違うのだから違ってもらわないと困るし。)
エージングには50時間かそれ以上かかるらしいので、今はその途中。
もっと音が変わっていくんだろう。

スピーカー(DALI)で聴く音と、ヘッドホンの音とは、雰囲気的には近い。
音に立体感と膨らみがあり、よくいうドンシャリの音ではなく、音の偏りがあまりないフラットな感じ。
中音域~高音域にかけての音はしっかりしていて、明瞭だが適度な厚みがあり、ややまろやかな感じ。とても品の良い音に聴こえる。
特に、バイオリンの音が素晴らしく、とても繊細で研ぎ澄まされた美しさがある。
やや線が細い気がしないこともないが、室内楽の弦楽や、バイオリンの響きの美しいオケを聴くとこのヘッドホンの良さが実感できると思う。

ピアノの音は初めはややクリアさが足らなく、高音域の響きが足らなかったのが、大分ましになってきた。
バイラークのピアノ・トリオを聴いたが、彼の硬質な音質とクリアなタッチがよく聴き取れる。
ポリーニでは、全盛期と最近のピアノ・ソナタを聴いた。
最近の残響の多い演奏の場合は、鮮明さがもう一つ(これはヘッドホンよりも演奏自体の問題かも)。
全盛期の粒立ちのよい硬質で鋭角的な音は、とてもクリア。
打鍵の鋭さも良く伝わってくる。
ピアノコンチェルトは、初めはピアノがオケの伴奏の中にくぐもっていたが、徐々にピアノの音もはっきり聴こえてきた。

この機種は、低音はボンボンとややこもりがちのような音。
ジャズの場合はベースの響きが心地よく感じるが、大編成のオケで音色が増えていくと、低音域が分離されていない感じで少し聴きづらい。
小編成のオケや古楽器なら問題なく聴けるはず。

デザインは、黒にゴールドが配色してあって、センスは良いと思う。
なぜかヘッドホンの側面に”Made in Austria”としっかり印字されている。
オーストリア製の機械はいままで使ったことがないような気がする。
AKGの最近機種K530は、デザインはヨーロピアン調で良いのだが、購入した人が言うにはMade in Chinaらしい。
いくら老舗でブランド力があるとはいえ、コストダウンに苦労したんだろう。

15000円くらいでこの音がヘッドホンで聴けるのを高いと思うか、安いと思うかは個人差があるが、私はとても満足。
倍のコストでK601を買ってもよかったかもしれないが、逆に今持っているアンプの方の力不足で、数万円のヘッドホンアンプをさらに買う羽目になりそうな気がする。
オーディオ機器自体に懲るつもりはないので、このK240Sを大事に使ってあげれば、かなり期待通りの音になってくれそう。

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