カッチェン ~ J.S.バッハ「主よ、人の望みの喜びよ」 

2008, 12. 13 (Sat) 18:21

クリスマスが近くなると、街角で流れていたり、コンサートでよく演奏されるバッハの「主よ、人の望みの喜びよ」。
管弦楽で演奏されている曲を聴くと淡々とした曲なので、自分ではピアノであまり弾かない曲だけれど、カッチェンがピアノ独奏(マイラ・ヘス編曲版)で弾いているCDを偶然見つけた。

カッチェンの演奏は、ロマン派のようなとてもドラマティックなバッハ。
冒頭から、とても柔らかく暖かみのある音色で弾かれる旋律が底流でずっと流れていて、カッチェンのピアノはとても優しい。
本当にどうしてこんなに優しく暖かみのあるピアノが弾けるんだろう。

声部によって音色と強弱を綺麗に弾き分けているけれど、短調に転調してからは、全ての旋律がフォルテになって響き、感情が高ぶったかのような激しさを見せてから、再び穏やかな表情へと戻っていく。
これがとてもドラマティックで、地味だと思っていた「主よ、人の望みの喜びよ」がとても素敵な曲に聴こえてくる。
この演奏を聴いてしまったら、もう他のは聴けなくなりそうな気がする。自分でもこの曲を弾きたくなってくるようなカッチェンのピアノだった。


Ultimate Piano Classics (Slip)Ultimate Piano Classics (Slip)
(2006/11/14)
London Symphony Orchestra

試聴ファイル



ピアニストが最も多く弾いているマイラ=ヘス編曲版の楽譜は、日本では全音が版権を持っている。全音のピアノピース(1曲だけ)、編曲集(連弾や2台のピアノ用の楽譜も入っている)や名曲50選などの楽譜がある。
著作権はへスに帰属しているので、権利が存続している関係からか、IMSLP(国際楽譜図書館)にはアップロードされていないようだった。

 『ジュリアス・カッチェンにまつわるお話』

 ジュリアス・カッチェンのディスコグラフィ

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2 Comments

よんちゃん  

主よ!

こんにちは。

「主よ、人の望みの喜びよ」は大好きな曲です。
ピアノ編曲版はケンプの演奏で聞いたような記憶があります。それも20年以上前なので、どんな演奏かは全く覚えていません(苦笑)
リパッティの演奏がいいとブログ仲間が教えてくれましたが、そのCDを手に入れるには至っていません。カッチェンも未聴です。
ということでピアノ独奏で聞いてみたいのですが、ituneでダウンロードが手っ取り早い方法でしょうね。

この曲が入っているカンタータ第147番は持っているのですが、通して聞くことはあまりありません。どうしてもこのコラールのみ聞いてしまいます。一つ感動的な演奏があるのですが、演奏者が不明です(苦笑)
それ以外では吹奏楽編曲のものをよく聞きます。

それから我が吹奏楽団の今年6月の演奏会で取り上げました。何度演奏しても尽きせぬ魅力のある曲でした。一方で思うような仕上がりにならず、僕の音楽的レベルの低さを痛感させる曲でもありました。

2008/12/14 (Sun) 09:15 | EDIT | REPLY |   

yoshimi  

バッハはシンプルだけど難しいですね

よんちゃん様

コメントありがとうございます。

この曲はいつもはどこかから流れているBGMを聴くくらいだったのですが、たまたまカッチェンの演奏を見つけて、とても柔らかい音色と暖かみがあるのが好きで、ダウンロードしてから何度も聴いています。
ケンプなら自分で編曲もしますので、その編曲で弾いていたいかもしれませんね。

ituneだと、lipatti bach で検索すると、リパッティの演奏もダウンロードできます。
冒頭だけ試聴しましたが、柔らかいタッチでとても好きな弾き方です。はじめだけ聴くと、カッチェンの演奏と雰囲気が似ているような気がします。

バッハの声楽曲は全曲通して聴くことがあまりなくて、マタイ受難曲は好きなのですが、ガーディナー指揮で何回か全曲聴いて、後は抜粋版ばかり聴いてます。カウンター・テナーが歌うアリアがとても良いので。
多分クレンペラーかリヒターのCDも持っていたはずなのですが、表現が重いのであまり聴いてません。

バッハ(とモーツァルト)はシンプルな曲なので、吹奏楽に限らずピアノでも、納得のいく演奏をするのは難しいものですね。
ゴルトベルク変奏曲は最近よく聴くようになってピアノで弾いていますが、音符だけ見るとシンプルなのですが、やっぱり難しい曲です。

2008/12/14 (Sun) 10:22 | REPLY |   

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