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アンネ=ゾフィー・フォン・オッターのクリスマス・アルバム「Home for Christmas」
アンネ=ゾフィー・フォン・オッターの歌うほのぼのとしたクリスマス・アルバム「Home for Christmas」。
合唱曲や器楽曲のクリスマス・ソングも良いけれど、オッターのクリスマス・ソング集は、オッターが室内楽のような親密な雰囲気に仕上げたかったため、とてもアット・ホームなアルバムになっている。
友人を集めたクリスマスパーティ向きではなくて、少人数で静かに過ごすのに向いているクリスマス・アルバム。

Home for ChristmasHome for Christmas
(1999/10/12)
Knut Sonstevold、

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ケースが結構凝っていて、カバーは3つ折のしっかりした紙製。
北欧の自然の写真を背景に、収録時の様子やたぶん彼女の故郷であるストックホルムのクリスマス風景の写真が載っている。
リーフレットにもカラー写真が満載。コストをかけたらしい丁寧な作りがとても良い。

全曲アカペラではなくて、小編成の器楽伴奏がついていて、室内楽的な仕上がり。
曲の雰囲気によって、チェロ、ヴァイオリン、ビオラ、チェロ、ギター、パーカッション、ヴィブラフォン、トランペット、トロンボーン、ピッコロ、オルガン、アコーディオンなどから、いくつかの楽器を組み合わせている。
楽器の組み合わせが曲によってかなり違うし、伴奏のアレンジが結構凝っている。小編成なのでいろんな楽器の音が聴こえてきて、伴奏を聴くのも楽しい。
演奏者はスウェーデン在住のチェリストのS.ヘンリソン、ストックホルム・チェンバー・ブラスなどスウェーデンの音楽家が参加しているが、長年伴奏をつとめているベンクト・フォシュベリも「ベツレヘムの星」でオルガンを弾いている。
編曲は、アンネッテ・イッサーリス、カッレ・モラエウス、ベンガン・ヤンソンといったスウェーデンのポップス界を代表するミュージシャンだそうだ。

収録曲は北欧に限ることなく、世界でよく歌われるクリスマスソングを中心に集めている。
オッターが考えていたのは、クラシックとのクロスオーバーになる現代的なフォークソングというコンセプト。
”ナチュラルボイス”から”オペラボイス”へと途中で移行する曲が何曲かあって、オッターは、それを違和感なくスムースにつなぐことにかなり苦労して歌ったとリーフレットに書いていた。オペラ歌手のような響きにしたくなかったそうだ。
たしかに、オペラ歌手が歌っているとはわからないような自然な歌声になっている。(といっても高音部はやはりオペラ歌手の片鱗が見える)

冒頭とラストに歌われる「コッポンゲン」は本当にハートウォーミングな曲で、寒く暗い北欧の夜に明るく燃えるキャンドルの灯火の暖かさを歌うスウェーデンのフォークソング。
多分、オペラ歌手ならオッターの歌でしか聴けない曲だと思う。
とても素朴なメロディだけど暖かさが伝わってくる素敵な曲で、このアルバムでは最も好きな歌。この曲はいつ聴いても、良い曲だと思う。
オッターのメゾ・ソプラノの落ち着いたさりげなく語り掛けるような歌声がこの曲に良く似合っている。
このアルバムのラストは、母国語のスウェーデン語バージョン。英語では明るく伸びやかに歌っていたが、ラストのスウェーデン語版では、しっとりと優しく歌っている。

他には、定番の「ホワイト・クリスマス」や「聖しこの夜」なども収録されている。
「ホワイト・クリスマス」はオッターのちょっと甘えたような歌い方でとてもムーディ。
「サンタ・ルチア」はオッターがとても静かな穏やかな声でゆっくりと歌っている。いつもオペラ歌手が馬鹿でかい声を張り上げて歌う曲とは全く思えないほど、しっとりとした情感に溢れた曲に聴こえて、これもとても良い。
オッターらしく暖かく深みのある声とよく考えられた細やかな表現で、21曲それぞれの個性をよく出している。
ほとんどの曲はクリスマス曲として有名な曲ばかりだけれど、オッターの歌で聴くと雰囲気がかなり変わって聴こえてくる曲があるのが新鮮。

<収録曲>
1. コッポンゲン(英語ヴァージョン) 
2. ザ・クリスマス・ソング 
3. 明日は私のダンス日
4. 聖しこの夜(フランツ・クサーヴァー・グルーバー)
5. ああ、愛し子イエス
6. 神の巫女は生まれたもう
7. ノエル(フォーレ)
8. サンタ・ルチア
9. レットヴェク地方のスタファンの詩、おはよう
10. あなたの大きな翼を広げなさい
11. クリスマスを楽しみなさい
12. 私はとまどいあやしむ
13. クリスマスを楽しみなさい
14. ホワイト・クリスマス
15. 広間を飾ろう:ウルテンのポルスカ
16. おお、来たれ、汝ら信仰深きもの
17. マリア様は薔薇の園に(マックス・レーガー)
18. ベツレヘムの星
19. コルプス・クリスティ・キャロル(ベンジャミン・ブリテン)
20. 懐かしい麗しの歌
21. コッポンゲン(スウェーデン語ヴァージョン)
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Author:yoshimi
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クラシック音楽に本と絵・写真に囲まれて気ままに暮らす日々。

好きな作曲家:ベートーヴェン、ブラームス、バッハ、リスト。主に聴くのは、ピアノ独奏曲とピアノ協奏曲、ピアノの入った室内楽曲(ヴァイオリンソナタ、チェロソナタ、ピアノ三重奏曲など)。

好きなピアニスト:カッチェン、レーゼル、ハフ、コロリオフ、フィオレンティーノ、パーチェ、デュシャーブル、アラウ

好きなヴァイオリニスト:F.P.ツィンマーマン、スーク

好きなジャズピアニスト:バイラーク、若かりし頃の大西順子、メルドー(ソロのみ)、エヴァンス

好きな作家;太宰治、菊池寛、芥川龍之介、吉村昭、ハルバースタム、アーサー・ヘイリー
好きな画家;クリムト、オキーフ、池田遙邨、有元利夫
好きな写真家:アーウィット

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